ご指摘、ごもっとも!!…井の中の蛙でも大空は望める
‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
6月3日である。あの「大火砕流惨事」から早17年か…。随分と島原の街も変わってしまった。そして人間も。
17年前と画然と異なるのは、インターネット(NET)の普及だろう。もし、あの当時に、現在のようにNETが幅広く使われていたなら、報道のあり方も違ったはず。
何はともあれ、犠牲となられた44柱のご冥福を心より祈る。
さて、5月31日付の本欄について、手厳しいご批判の投稿をいただいた。「番組を見てもいないのに論じるな」とのご指摘は、ごもっとも。税金の無駄遣いを諌めるご意見も、確かに傾聴に値するものだ。
ただ、遅ればせながら録画DVDを見せていただいたが、その内容は予想通りの論調に終始していた。これなら、まだ見ない方がましだった。
投稿の主は、「災害から復興へかけての一部始終を見てきた」とされ、その眼力に些かの自負をお持ちのようだが、自信過剰の感は否めない。
匿名でありながら、すぐに名前が浮かんでくるような書き方はご愛嬌だが、ステレオタイプの行政批判はもう止めませんか。
よくよく17年前を思い出していただきたい。未曾有の長期大規模災害の中で、地域はまさに「危急存亡」の状態であった。
そこから「特別立法」や「災害対策基金」といった提案がなされ、物心両面にわたる全国からの温かい励ましを背に、国や政党相手に「請願活動」を繰り返したことを。
結果として生まれたのが「がまだす計画」であり、これを基軸として、多くの復旧・復興事業がスタートした。
それを後から傍目に見て、賢しげに批判するのはいかがなものか。各種施設は、きちんと手順を踏んだ地元からの要望に対して、国が理解を示してくれた成果ではないか。大切なのは、いかに有効利用するか、だ。
テレ朝系のワイドショーの作り方は、災害当時の報道と何ら変わっていない。まず「税の無駄遣い」という枠があって、その中に、ひたすら現在の事象を当てはめていく。
あの番組を見た視聴者は、島原という街をどう思うだろう。我々は単なる「税金食い」なのか。違うだろう。もういい加減自虐的な目で「古里」を眺めるのは止めにしよう。
しかも、わざわざ「島原病」なる名前を付けて、一体誰が得するの?病は気からでしょう。もっと元気を出して、現実をしっかりと受け止め、一緒になって地域の発展に汗を流しましょうや。
今回の投書を受け、小生も反省すべきは反省して、襟を正してまいります。ご指摘の段、誠に有難うございました。
最後にひと言だけ言わせて下さい。井の中の蛙にだって、大空を眺めることはできます!!
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home