2008/06/12

「あいうべ」で健康体…難病の原因は「口呼吸」にあり

‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

久しぶりに歯科医院に行った。何かしら歯全体が浮いたような感じだったからだ。

それに、このところ立て続けに口内炎ができて、なかなか食事を美味しくいただけないでいた。原因はハッキリしていたが、それは言わない。

家人は「普段から、〃歯の浮くような〃ことばかり言ってるから…」とたしなめるが、そんなことはない。本人はいたって真面目である。

いや待て、真面目すぎるのが、かえって良くないのかもしれない。何でも「過ぎたるは猶ほ及ばざるがごとし」である。そう、いいかげんは「(程)よい加減のこと」である。

吉田拓郎の『イメージの詩』にこんな一節がある。〈誰かが言ってたぜ、俺は人間として自然に生きているのさ。自然に生きるってわかるなんて、何て不自然なんだろう〉

小生はこの作品が大好きで、時おり落ち込んでいる時などは、車の中で繰り返し、繰り返しCDを聴いている。すると、不思議と落ち着く。

本を読むのもいい。たまたま送ってきた『致知』(7月号)のページをめくっていたら、「口の体操『あいうべ』で免疫力を高めよう」とあった。

最初、何のことかと訝っていたら、れっきとした現役の医師が「口呼吸の弊害」を指摘している。執筆者は福岡市内で「みらいクリニック」を開設している今井一彰という先生だ。

プロフィールを見ると、昭和45年生まれというから、まだかなり若い。月並みな表現だが、同誌に紹介されるくらいだから、将来を嘱望される気鋭の東洋医学者だと言えよう。

氏が推奨する健康法は、口を「あー」と大きく開いて、「いー」と大きく横に広げ、「うー」と前に突き出し、最後は「べー」と舌を伸ばす。ただそれだけである。

この単純な「あいうべ」の口体操を繰り返すことで、現代の医学ではなかなか治りにくいとされている「関節リウマチ」や「膠原病」「気管支喘息」「アトピー性皮膚炎」などの治療に大きな効果を挙げているというから、驚きだ。

学説の根拠となっているのは「自律神経」(交感神経、副交感神経)の動き。氏は「この自律神経の働きが、病気に対する免疫力を高めたり、低めたりしている」と説く。

専門的な話は省くとして、主として昼間に働く「交感神経」が過度に優位になると、口の中は渇いた(唾液の分泌が少ない)状態になり、ストレスがかかってしまう、という。

それを防ぐのが、前述の「あいうべ」体操。これを1日あたり30回程度繰り返すことで、健康な体が取り戻せる、という。

まあ、金のかかる話でもないので、騙されたと思ってやってみましょう。でも、くれぐれも間違わないように。決して「あかんべー」ではないですよ!!