2008/06/17

いま伊達公子に注目!!…城下町支える普通の人々

‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

スポーツは素晴らしい!!月曜日の紙面を見るのが楽しみだ。開く前からワクワクする。16日付紙面にも感動した。女子ゴルフでは、米国から帰ってきた上田桃子が逆転優勝。女子テニスの伊達公子も満面の笑みを浮かべている。

テレビでは、タイガーウッズが全米オープン最終18番ホールで、プレーオフに持ち込むバーディーパットを沈めた。

理屈では言い表せないアスリートの〃哲学〃がそこで語られている。誰かが言っていた、「一流アスリートの体には神が舞い降りている」と。

一週間ほど前、CSで伊達公子とシュテフィグラフの「ドリームマッチ」というのをやっていた。二人とも「一時代」を築いた超一流のプレーヤーである。殊にグラフの場合は、史上最強の世界チャンピオンであった。

ところが、この試合に限って言えば、グラフより伊達の方が、遥かに生き生きと試合を楽しんでいるように見えた。

いったんは現役を退いた後の、最近の伊達の動きに注目している。何より、エクボがくっきりと浮き出る健康的な笑顔がいい。

賢そうにも見える。雰囲気的には大リーガー、イチローとも相通じるものがある。性別を超えて、二人ともステキだ。

世の中の「不条理」や「不合理」に眉をひそめ、「御託」を並べる人も時に必要ではあろうが、余りに続くと「あー、またか…」で片付けられてしまう。それが世間というものだ。

世界を舞台に目覚しい活躍を遂げているアスリートの姿を見るにつけ、「重箱の隅をつつく」かのような議論の在りように、時々嫌気がさしてくる。

体を動かすことは、単純に楽しい。散歩だって馬鹿にならない。少々動いても疲れなくなった。競技ではないから「勝ち負け」も「ルール」もないが、強いて言えば、すれ違う際の挨拶は「マナー」とでも言えよう。

自分の足で歩くと、色んな事(問題)が見えてくる。路傍にはびこる雑草、吸殻、空き缶…。島原城周辺では、自前の袋を持参してせっせとゴミ類を集めている人たちに出会う。

「街づくりはかくあるべし!!」と、声を大にしてマスコミに登場したがる連中とは、対極の動きだ。地味だが、滋味深い。

嘘だと思うなら、いつもより少し早起きして、お城周辺を歩かれるがよい。この人たちが「城下町島原」を支えていることが良くわかる。誤解を恐れずに言えば、この方々は所謂「普通の人たち」だ。

都はるみが「普通のおばさんになりたい」と言って引退したのは1984年。デビュー20年後の人気絶頂の頃だった。

伊達公子37歳。年齢で言うと、引退宣言時の都とほぼ同い年。引退と復帰の違いはあれ、どうやらここら辺りが女性の「ターニングポイント」か。