長浜海岸にカワハギ…紛失物が出てきた時の歓び!!
‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
「浦島太郎」の話は良く覚えていないが、今朝久方ぶりの梅雨の晴れ間を縫うように〃海コース〃を散歩している途中で、カワハギと出会った。
場所は長浜海岸。白波に放り出されるようにして、コンクリート護岸に打ち上げられていたのだ。観ると、エラの辺りでヒクヒクと呼吸をしている。まだ生きているのだ。
このコースでは釣り人を頻繁に見かける。毎回、時間を惜しむようにソソクサと歩いているので、釣り上げる瞬間に出くわすことはまずないが、干からびた小さなフグの遺骸はたまに見かける。
カワハギは体長20センチくらいで、刺身でも煮付けでも美味そうに見えたが、可哀そうだったので海に返してあげた。何とか生き延びてくれよ!!
「福岡県宗像市の海岸では、冬場に大ぶりのカワハギが打ち上げられる」と、かつてある人から聞いたことがあるが、その人物に関して、良い思い出は一つもない。
いわゆる「ペテン師」の類いなのである。逆に言えば、信じた私がバカでした。でも、それもこれも、もう水に流そう。今となっては〃良い勉強〃をさせてもらったんだ、と。
性格の問題だろうが、世の中には財布を「失くす人」と、「失くさない人」の2通りがあるように思う。小生などは典型的な前者タイプで、本当に良く物を忘れるし、良く失くす。
一方でまた、良く「拾う人間」でもある。学生時代に道端に置いてあった古本(洋書)の中から2万円が出てきた時には、それこそ飛び上がって喜んだ。
今でも良く覚えているが、確かその本は分厚い装丁の学術書であった。同時に、ボッチチェリの画集も拾った。これらの2冊は長いこと本棚に飾っていたのだが、引っ越しを重ねているうちに、いつしか見かけなくなった。
さて、その拾った2万円の使い道だが、まず友人と飯を腹一杯食べた。残りは良く覚えていないが、確かパチンコ代か何かに化けたのではなかったか。
これに対して「失くした話」は枚挙にいとまがない。これを喋り出すと、段々と自分が惨めになってくるので、今日はしない。
大体において、人間は「勝った時の話」しかしない。殊に、ギャンブラーはそうだ。「パチンコ1時間でウン万円も勝った」。鼻孔を膨らませながらの「自慢話」は良く聞くが、「負けた話」はしたがらない。
まあ、人間にはそれぞれ「プライド」というものが備わっているので仕方のない話ではあるが、「完全勝利」が続くようなことなど絶対にない。このことだけは、ゆめゆめお忘れにならぬように!!
最後に「失くす派」の人間として一言。失くしたと思っていた物が出てきた時の歓び。これだけは経験した者でなければ解らないでしょうね。
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