2008/07/03

久しぶりの映画鑑賞…〃美容室〃にも行ってきた

‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

以前、本欄でも紹介した映画『ぐるりのこと。』を観てきた。会場は長崎駅前、アミュプラザ5Fのシネコン。何やらゲームセンターのような所だった。

監督は長崎市出身の橋口亮輔氏。主演の法廷画家役を小説『東京タワー』原作者のリリー・フランキーが演じ、妻役の木村多江(出版者勤務)がとてもいい味を出していた。

この作品は、自身の〃うつ体験〃に基づいて、監督本人が書き下ろしたものだが、シリアスな状況設定にもかかわらず、全編を通じて何となく〃笑えてしまう〃から不思議だ。

簡単に筋立てを言うと、靴の修理人から法廷画家に転じた主人公と、その妻のラブストーリー。しかしその中には、現代社会が抱える様々な問題が含まれており、なかなかに考えさせられてしまう秀作だ。

個人的には、なるべく多くの皆さんに鑑賞していただきたいと願っているが、何せ長崎市内までの距離が…。それでも一見の価値あり、と思う。

実は、久しぶりに「映画館」なるものに足を運んだ。正直言うと、シネコンは〃初体験〃だった。したがって、「まるでゲームセンターのような雰囲気」と思ったのも無理からぬところである。

日曜日の最終上映時間に入ったせいもあろうが、周囲はガランとしていた。ビックリしたのは、若者カップルが手にしていたポップコーン包みの大きさ。まるでバケツのようだった。

しかし、それより何より嬉しかったのは、予告編で『まぼろしの邪馬台国』がかなり長時間にわたって流されたこと。

ナビゲーターはお笑いタレントの柳原可奈子。巨大なスクリーンいっぱいに現れ、白桃のような二の腕を剥き出しにしてPRに励んでいた。〃好感度〃はバッチリだと思う。念のため、封切りは11月1日。

ところで、映画を観る前に少し待ち時間があったので、近くの〃美容室〃に入った。その店には少しだけ面識があったのだが、やはり恥ずかしかった。

鏡が沢山ある空間はどうしても落ち着かず、週刊誌を渡されてもとても読む気にはなれなかった。迷っている間にシャンプーを2度やってもらった。

やっと雰囲気にも慣れかけてきた頃合いを見計らったかのように、「いかがいたしましょうか?」と、長身のイケメンが登場。

はて、困った。「いかが?」と言われても、もとよりこの見てくれだし、短くカットするにしても顔がでかいので限度がある。

思いあぐねた挙句、発した言葉は「チョイワルオヤジ」と言うつもりだったが、間違って「エロオヤジ」と口走ってしまった。

が、このイケメン君、さすがに心得たもので、少しも慌てず騒がず無言でハサミを動かした。約30分後、恐る恐る目を開けてみると、『ちびまる子』に出てくる「花輪君」のような頭が出来上がっていた。