2008/12/28

激動に揺れたこの1年…良い御年をお迎え下さい!!

‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

平成20年も間もなく幕を閉じる。「激動に揺れた」とは一年を振り返る際の〃決まり文句〃のようなもので余り使いたくはない。

ただ今年は、経済情勢を見る限り、その表現がピッタリと当てはまってしまう。米国発の金融危機に伴って、我が国でも株価の大暴落や円高など予期せぬ事態が続いている。

誰がトヨタのこれほどまでの急速な凋落を予想できただろうか。ソニーブランドも地に落ちたものだ、と嘆いたところで、企業には企業の論理がある。

政界も〃迷走〃を続けた。2代続けての〃投げ出し内閣〃を九州出身の麻生総理が引き取った。が、大方の予想を裏切って〃伝家の宝刀〃は抜かずじまい。結果、支持率の低下が日増しに進んでいるようだ。

一方で、スポーツ界は若手の台頭で大いに活気づいた。ハニカミ王子君はデビュー1年目にして、獲得賞金が1億円を突破。CM収入と合わせると、30億円にもなろうというから、親父は笑いが止まるまい。チクショー!!

水泳(平泳ぎ)の北島康介選手は2度目のオリンピックを連覇(世界新記録)で飾り、涙ながらに「なんも言えねー」と雄叫びを上げた。カッコいい!!

女子フィギュアスケート界も盛り上がった。名前も似ているので、個人的には真央ちゃんの大ファンである。何せ、カワイイ!!

大物文化人の死去のニュースも目立った。国民栄誉賞の受賞が死後に決まった作曲家の遠藤実さんは、「昭和」という時代や「日本人の心」を鮮やかに謳い上げた。

詰め襟姿の舟木一夫が歌う「高校三年生」。ヨレヨレコート&ボストンバックという独自のスタイルで千昌夫が熱唱した「北国の春」。タワシ頭時代の森昌子による「せんせい」…。いずれも心に残る名曲だ。

森昌子に関しては、発掘者の一人である阿久悠さん(昨年8月死去)が、面白いコメントを遺している - 「歌い方の上手い人間は結構いるが、森田(森の本名)は歌が上手い」。

筑紫哲也さん(ジャーナリスト)の死も悔やまれる。何日か前の長崎新聞のコラムで「憲」というペンネームの方がその人柄について触れていたが、一度はお話を伺いたい、と願っていた先輩の一人だった。

年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず。生憎、役所が休みに入ったため、この1年間で何人が生まれ、何人が亡くなったのか調べようもないが、日々新たな命が生まれ、また天に召されていく。

来る平成21年はどんな年になるのだろうか?本紙も来年は創刊百十周年目を迎える。業界を取り巻く環境は殊のほかに厳しいが、ひたすら頑張る以外に活路は拓けまい。

結びに、この1年間の数々の非礼を心からお詫びすると同時に、読者の皆様方のご健勝とご多幸をお祈り申し上げる。どうぞ良い御年をお迎え下さい。