楽しみな『私の履歴書』…ドトールの親父は凄いぞ!!
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
島原にいる時よりも出張先での方が良く新聞を読む。たまたま今回は月替わりでもあったため、ここ数日「日経新聞」(本紙)に凝っている。
何と言っても、目玉は最終面に連載されている『私の履歴書』だ。今月の執筆者は「ドトールコーヒー」名誉会長の鳥羽博道(とりば・ひろみち)さん。
今でこそ「スターバックス」に代表されるシアトル系のコーヒースタンド(カフェショップ)は珍しくなくなったが、初めて『ドトール』が登場した時は、新鮮な驚きだった。
それまでの日本の喫茶店のイメージを〃破壊〃したというか、実に機能的でいて、本格的なコーヒーの味が楽しめるようになったのだから - 。
喫茶店は都市の文化である。その証拠に、草深い田舎では滅多に見かけることはなかったし、買物等で都会に出掛けた際に、皆で腰をおろして、ホッと一息つく所であった。
或いは、都会暮らしの経験のある音楽好きなどが故郷に帰って開店するとか、といった具合に…。
「ドトール」にしても「スタバ」にしても、年配の方々が抱かれる「喫茶店」のイメージとは百八十度違う。恐らく、十人が十人落ち着かないだろう。
昔の喫茶店はクラッシックなどの落ち着いた音楽が流れた〃憩いの場〃で、自由に煙草も吸えたものだが、例外はあったとしてもこうしたお店では禁煙席が幅をきかせている。
健康志向の昨今の風潮からすれば、当然な成り行きではあるが、見方によっては実に世知辛い世の中になった、という気がしないでもない。
実はこの原稿も「サブウェイ」という地下カフェの一角で書いているのだが、うまい具合に店員サイドから見たら〃死角〃となっている、のだ。
いや、ひょっとしたらとっくに気付いているのかも知れないが、時給に関係ないから〃無関心〃でいられるのであろう。
※ ※
鳥羽さんの連載はまだ3回目だが、初回の内容が余りにショッキングだったため、「これは何としても読み続けよう」という気になった。見落とした方は、是非とも図書館等で読まれたら、と思う。
埼玉県の片田舎(現深谷市)に生まれた著者は高校当時、風変わりな東京芸大出の実父によって、日本刀で切りつけられようとした事がきっかけとなって、生家を出奔。そこから新たな人生の旅が始まる。
どのような展開となるのか今から楽しみだが、単なる「成功物語」に終わることはない、と思う。何せ、日本の喫茶店の在りようを大きく覆した「風雲児」の一代記なのだから!!
イカンイカン、さっきから店員が頻繁にうろつくようになった。そろそろ潮時か。日本刀が振りかざされる前に、そろそろお暇しようか。そいぎ!!
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home