2009/02/08

情報提供のお願い!!…日仏合作でクラフト夫妻物語

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

平成3年6月3日、雲仙・普賢岳の噴火活動に伴う「大火砕流災害」で亡くなったフランス人火山学者、クラフト夫妻の足跡を追う日仏合作の「ドキュメンタリードラマ」の制作準備が進んでいる。

取り組んでいるのは日本放送協会(NHK)と、「アンテーヌ・ドゥー」の呼び名で知られる、フランスの国営テレビ2チャンネル。先般、その先発隊がロケハンのため島原入りした。

一行は通訳を含む4人。元NHK長崎放送局副局長の中村善隣さんの案内で関係先を訪問、情報収集に努めた。当社、及びFMしまばらでも、特別に番組枠を提供して協力した。

中村さんらによると、夫妻は5月29日の現地入り後、観測仲間のグリッケンさんとともに、活発な火山活動を続ける普賢岳周辺を取材。運命の「6月3日」の午後4時過ぎに、上木場地区の「定点」の近くで犠牲になった、とされている。「遺品」につながるような物は現在に至るまで一切発見されていない、という。

モーリス&カティア(夫妻のファースト・ネーム)は島原入りする以前から著名な存在で、日本のテレビ番組でも度々取り上げられていた。そのため、筆者も当時取材した記憶がおぼろげながら残っている(確か、場所は小涌園だったような気がする…)。

個人的な話だが、実はこのお二方にはその後も少なからぬ〃因縁〃のようなものがあって、どちらかの母親からの手紙の〃翻訳〃のお手伝いをしたことを覚えている。

また先年、取材活動を通じて親しくなった講談社の古賀義章さん(現クーリエ・ジャポン編集長)の協力で、西川清人さんの遺作集『普賢の刻(とき)』を遺族に届けてもらったことも。当時、古賀さんは「パリ・マッチ」(フランスの代表的なグラフ週刊誌)に留学していた。

こうした経緯もあって「是非この企画は実現してほしい!!」と願っていたら、テレビ・ラジオ等での呼びかけが奏効してか、地元ならではの幾つかの新たな〃情報〃が当社宛に寄せられてきた。

詳しいことはまだ分からないが、漏れ聞くところによれば、どうやら待望の「ゴー・サイン」が出された模様。順調に進めば、今年6月くらいから本格的な撮影(現地取材)が始まり、年内もしくは年明けにはオン・エアーされる見込みだ。

本紙の愛読者、並びに視聴者、聴取者の皆様に改めてお願い申し上げたい。クラフト夫妻に関することは、どんなに些細な事でも結構ですから、当社・清水宛に連絡を下さい!!

住所は〒855‐0807・島原市白土町1111番地。電話0957‐63‐3456。ファックス63‐3575。以上、皆様方のご協力を重ねて宜しくお願い致します。