おい吉川君、当選だよ!!…千葉県知事に森田健作さん
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
「おい、吉川君、大変だよ!!俺さ、知事になっちゃたよ」 - 。かつての青春ドラマのスター、森田健作氏(59)が29日、見事千葉県知事に当選した。
ここで言う「吉川君」とは、同氏演じる熱血漢の剣道部員が秘かに恋心を抱きつつも、事あるごとに反目する真面目女子高生役の早瀬久美さんのこと。
若き日の森田さんの記事は芸能雑誌の『明星』や『平凡』でよく読んでいた。記憶に間違いがなければ、確か父親は警察官。明治学院大学から芸能界入りしたはずだ。
印象に残っているのは、「実は、僕は外交官になりたかったんだ」というコメント。「外交官は東大出がなるものとばかり」と信じ込んでいた幼き日の筆者にとっては、その言葉は素朴な疑問と驚きだった。
だが、外交官の夢こそ叶わなかったのかも知れないが、同氏は何期かにわたる衆・参両議員職を経て、とうとう六百万千葉県民のトップに立った。心の中では「やったぞ!!」と快哉を叫んでいるに違いない。
前知事の堂本暁子さん(東女卒)はTBSの報道畑の出身で、筆者が学生の頃は『テレポート6』という東京ローカル向けの番組を担当されていた。
局内ではとても控えめな方で、政界転身のニュースを聞いた時には驚いた。テレビ時代は無認可の「ベビーホテル」の実態を深く掘り下げた質の高い番組を作っておられ、新聞協会賞も受けられている。
今朝ほど、森田知事誕生を知らせる民放のニュース番組を見ていたら、ご本人が中継で出演されていた。寄る年波なのか、選挙疲れなのか知らないが、その表情に、かつてのスターの輝きはなかった。
ある男性コメンテーターが訊いた。「東京湾アクアラインの無料化と、成田・羽田間を結ぶリニアモーターカーの整備構想を掲げられているが、それは公約と受け止めていいか」。
質問内容が聞き取りづらいのか、盛んにイヤホンに手を当て目をしばたたかせる新知事。一瞬間を置いて出てきた答えは「あのねー、(政治には)夢がなければダメなの。貴方ももっと応援して下さいよ」。
この「やりとり」をどう受け止めるかの論評は敢えて控えるが、知事の仕事は役者や国会議員とは、また異質なもの。九十九里浜を走って「ファイト!!」と叫んだところで、県政の諸課題は解決できるものではないだろう。
ただ、選ばれたのは「事実」だから、何はともあれご健闘をお祈りしよう。何せ千葉県には、島原半島出身者も数多く在住されているようだから。
ところで、これは極めて個人的な感想だが、警察官の子弟には成績優秀者が多いような気がする。筆者が知っているだけでも、一流大学に進んでいる子供さんが多い。何か特別な理由でもあるのかな?
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