2009/04/15

いずれ枕を高くして!!…着物向きの体型を褒められる

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「あおによし」が→「奈良」、「ひさかたの」が→「光」にかかる「枕詞」であることは、誰しもお分かりの古典の基礎だ。

ところで「枕」と言えば、連鎖的に「蒲団」を想い浮かべてしまうが、自慢ではないが、筆者が使っている寝具は、そんじょそこいらのモノとはちと違う。ハッキリ言って〃高級品〃なのである。

勿論、自分で購(あがな)ったものではない。何かの折に、家人の両親が「夜はあまりフラフラしないでしっかり安眠をとりなさい」とプレゼントして下さったものだ。

もう随分と古くなって所々ほどけたりしているが、寝心地は満点だ。感心なことに、このところ「夜の徘徊」もめっきりと少なくなったし、黄泉への旅立ちも「ここから!!」と固く心に決めている。

一方、出張する機会も多いので、ホテルのベッドメーキングも大いに気になるところ。正直言って、「もう泊まりたくない」という施設もある。こうした気分を「枕が合わない」とでも言うのだろうか…。

そうそう「枕」と言えば、先日の日曜日に〃新製品〃を買っていただいた。「ハイパージェルマ」という商品名で、中にはゲルマニウムやブラックシリカ、黄土などが含まれている。

形状は中央部が少し凹んだ長方形の造りで、肩の辺りから首の部分を優しく包んでくれる。嘘ではない。本当に〃寝心地〃が良いのだ。

そうだ、「枕」に冠する言葉が沢山あることを思い出したぞ。「枕を濡らす」という表現は、厭(いや)なことや悲しいことがあった晩などに秘かに泣くこと。

英語で言う「ピロートーク」とは、男&女(普通)が何がしかの〃行為〃の後に、しんみりと語り合うことではなかった…。

少し下卑た表現になって恐縮だが、「枕芸者」というのもある。これは敢えて解説を避ける。

また、修学旅行の宿泊先で飛び交うのは「枕爆弾」。余りに激しくやり合い過ぎて、部屋中にモミガラが飛び散った苦い経験をお持ちの方もいらっしゃるのではなかろうか。

ところで、件の新品枕は「呉服の丸三」の展示会場で求めたものだが、絢爛豪華な着物美に改めて感嘆した。と同時に〃複雑な気分〃にもなった。

嗚呼、俺にもっと甲斐性があれば、家人や母に着物の1つも買ってあげられるのに…。そんな感傷に浸っていたら、知り合いの店員さんが声を掛けてきた。

「ご主人、着物がバッチリ似合うお腹の出具合ですよ!!大島なんぞはいかがでしょうか?」。値段を聞いてドン引きしたが、少しだけ心が動いたのも事実。

近い将来には、帰宅したら大島の着物に着替え、「枕を高くして寝たい」ものだ。ちょっと贅沢かな!?