2009/05/14

もっと島原を売込もう!!…長崎とは違った角度から

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

もうお気付きの方も多いと思うが、NHK朝の連ドラ『つばさ』で、川越のコミュニティFM局の社長役を演じている宅間孝行さんという俳優は、島原を舞台にして昨年公開された映画『同窓会』で主役を張っていた人物だ。

この方、なかなかの〃才人〃らしく、「サタケ・ミキオ」というネーミングで同作品の脚本と監督も兼任していた、というから驚くではないか!!

これまでは何となく見過してきたが、「同業者」のよしみで経歴等を探ってみたら、アラアラ大変!!「なかなか」どころか、もうすでに立派な〃有名人〃だったのである。

映画で『木更津キャッツアイワールドシリーズ』などを手がけたほか、TBSテレビの人気番組『花より男子(だんご)』シリーズの脚本も書いている、とのこと。

夫人は女優の大河内奈々子さん。東京都の出身で、油の乗り切った38歳。「早稲田中退」という学歴が泣かせる。

所属している事務所は、仲間の武田秀臣さんとともに立ち上げたという劇団「東京セレソンDX」。現在、その主宰者でもある。

月日が経つのは早いもので、文化会館で『同窓会』を観てから間もなく1年だ。何よりあの映画では島原のシーンがふんだんに出ていた。島高の校長役を務めた吉岡前市長の〃名演技〃も印象深く残っている。

ただ惜しむらくは、その映画上映が〃一過性〃に終わってしまっていること。NHKの朝の連ドラという〃国民的番組〃に出ている〃準主役〃に対して、実績を梃子(てこ)に、もっと積極的なアプローチができないものだろうか?

ここは一つ「島原を全国に売り込むチャンス!!」と捉え、NHKだろうが、所属事務所だろうがお構いなしに、果敢な〃声掛け運動〃を望む。無論、我々「同業者」も含めての話だ。

一方、来年のNHKの大河ドラマは『龍馬伝』。主役が本県出身の福山雅治ということもあって、長崎に注目が集まるであろう。

ただ、その絶好の機会も、ややもすると、長崎市の〃独断場〃となる恐れすらある。漏れ聞くところによれば、制作の背景には、同じ土佐藩出身の岩崎弥太郎を創始者とする「三菱グループ」の意向も色濃く反映されているとか…。

まあ、それはそれで結構なことであるが、ただ単に「対岸の賑わいぶり」を、指をくわえたまま見過すこともあるまい。何より、龍馬が豊後路を経て、最初に長崎の地に立ったのは、他でもないこの「島原半島」なのだから!!

話は飛躍するが、今や長崎市内観光の代名詞は「さるく」である。島原弁では少し異なって、「さらく」という。

「る」と「ら」。この微妙なニュアンスの違いにこそ、ビジネスチャンスが潜んでいるような気もするのだが、いかがだろう?