2009/05/08

鳥の眼と蟻の眼で!!…普賢岳サミットはいかが?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

昨日は故郷の山に登ることの〃心理的効用〃を説いたつもりだが、自分の足で地球4周分の距離に匹敵する16万キロを踏破した、民俗学者の宮本常一さんの面白い教えがある。

以前にも本欄で紹介したことがあるかも知れないが、宮本さんが父親の善十郎さんから受けた〃旅の心得〃の1つだ。

そこにはこうある - 「村でも町でも新しく訪ねていったところは必ず高いところへ上ってみよ。そして方向を知り、目立つものを見よ」と。

確かに、晴れた日に、普賢岳や眉山の山頂から眼下を眺めれば、我が故郷の〃成り立ち〃が良く分かる。島原半島は1周100キロ程度の小さな半島。周囲を見渡せば、北から東へかけての有明海、南の天草灘、西の橘湾などと四方を「海」で囲まれている。

こうした「絶妙の地形」あればこそ、今から75年前に、我が国第1号の「国立公園」の指定を受けたことも当然と言えば当然。だが、昨今の観光動態を見る限り、本来の〃資源〃を活かし切っていないと言われても仕方のないことだ。

そこで期待されるのが「ジオパーク」であり、「世界遺産」であり、新たな「観光圏」であることは論を俟(ま)たない。

新聞紙上で、振興局長や三市の市長さんそれぞれの「動静」を見れば、その多忙ぶりがよくうかがえる。恐らく、休日も含めて〃分刻み〃のスケジュールであろう。

ただ、「忙中閑あり!」とも言う。出来ることなら、4氏連れだって普賢岳の山頂にでも登られて「サミット」の会議を持たれてはいかがだろうか?

官公庁やホテルの四角い会議室で交わす虚実ないまぜになった「論議」より、ひょっとしたらより素晴らしい「アイデア」や「閃き」が生まれてくるかも…。

素人考えの浅はかさであることは重々承知の上で申し上げている。ただ、今でも記憶深く残っているのは、就任後間もない金子現知事の普賢岳登山。忘れもしない、解禁日当日、平成10年4月26日のサプライズだった。

1日付けの西日本新聞の報道によれば、普賢岳山頂から平成新山方向に、見つけ出したら縁起が良くなる「小さな岩」が望める、という。名付けて「ハートストーン」。霊験のほどは知らないが、何ともロマン溢れる話ではないか。

問題の本質を見極めようとすれば、「鳥の眼、蟻の眼、双方で見よ」と良く言われる。漏れ聞くところによれば、知事は今月11日、12日の両日に島原半島を視察の予定だという。

「今更決まったスケジュールを動かせるはずがないではないか!!」と秘書室や振興局から怒られてしまいそうだが、筆任せで書いてしまいました。

そうそう「五月蝿い」と書いて「ウルサイ」と読むのでした。スミマセン…。