備えあれば憂いなし!!…鳥インフルエンザを想定して
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
ちょっと東京に行っている間に、あれよ、あれよ…といった感じで日本国内でも「新型インフルエンザ」が広まっている。
直近の情報(18日午前)では、把握された感染者の数は関西地方を中心にすでに90人台に突入。この先、どれほど全国に蔓延していくのか予断を許さない状況になってきた。
ホテルの部屋に投げ込まれた17日付けの東京版の新聞(朝刊)では、民主党の新代表に鳩山由紀夫氏(幹事長)が選ばれた記事との「ダブルトップ」。NHKのニュースでも互角の扱いだった。
筆者は同日の朝便で帰島したのだが、羽田空港の出発待合室ロビーで見かけた赤ん坊の「マスク姿」が何とも印象的だった。
たまたま同日午後は島原医師会主催の「市民公開講座」(テーマ・新型インフルエンザについて)が有明町の総合文化会館で開かれており、筆者も遅ればせながら参加させていただいた。
講師は長崎大学病院感染制御教育センター長の安岡彰教授。時期が時期だけに、市民の皆さんの関心も殊のほかに高かったようで、約300人の聴衆が駆け付け〃満員御礼〃。
いささか〃異様〃にも思えたのは、皆さんが「マスク姿」であったこと。聞けば、受付時に主催者が配布されたとのことで、「蔓延許すまじ!!」という意気込みのほどが強く窺えた。
巷間伝わるところによれば、今回のインフルエンザは「弱毒性」で、タミフルなどの既存の治療薬も有効とのこと。したがって、「過度の不安は無用!!」ということらしい。
ただ、予想されたこととはいえ、メディアの騒ぎ方は尋常ではなく、今の今にも「大流行の波」が襲って来そうな煽(あお)り方である。
これまで2回にわたって医師会や県南保健所、島原市の担当課で構成された「対策会議」に出席して一番感じたことは、「不退転」とも言える医師会の決意の強さである。
少し噛み砕いて言うと、「豚を起因とする今回の症例は『弱毒性』でもありまだいい。問題は鳥インフルエンザ。これが発生した時のことを想定して、今から準備を進めていく必要がある」というものだ。
出席した医師の一人が力説された言葉がいまだに脳味噌に残っている - 「市民の生命と健康を守っていくのが、我々の使命である!!」と。
全国的に医師不足が叫ばれる中で、降って湧いたような今回のインフルエンザ騒ぎ。だが、そうした中にあっても、我々の周囲には力強い「援軍」が控えていることを忘れてはならない。
奇しくも、今回は阪神大震災の地から火が点いた感があるが、その素早い対応は、他地域でも大いに参考になろう。自然災害の「逆ルート」に想いを馳せつつ、「備えあれば憂いなし」の精神で!!
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