ヤマモモ犯見つけたり!!…もっと活かそう〃島原素材〃
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
全日空の機内誌『翼の王国』(6月号)に「初夏を告げるヤマモモ」と題するエッセイがあった。フリーの編集者&ライターの池畑木綿子さんが、沖縄地方のヤマモモ(現地での呼び名は「ムムサングヮチ」)のことを取り上げ、紹介しているものだ。
その文章を読みながら、思わずヒザを叩いて笑いてしまった。特段、中身が面白かったわけではなく、偶然にも身の回りでちょっとした「ヤマモモ騒動」が起きていたからだ。
我が社の前を流れる音無川のすぐ脇にポケットパークがあるのだが、その一角に葉の生い茂ったヤマモモの木が立っている。少々の風ではビクともしない根の張り具合だ。
沖縄ほど早くはないにせよ、島原でもそろそろ本格的な「収穫の季節」を迎えたようで、周辺の路上には、毎朝多くの「実」が落ちている。
それ自体は綺麗な赤紫色をしているのだが、人や車が通って踏みつぶされると、何とも見苦しい。糖度が災いして、路面にへばり付く感じなのだ。
なるべく気掛けて、朝の出勤時間帯に掃き清めるようにしているのだが、ある時、大ぶりの枝葉までそこかしこに散らばっていたので驚いた。本当にどうしたんだろう…。山から猿でも舞い降りて来たのかなあー、と訝ったほどだ。
「事実」は何日かして判った。いつもより早めに出勤した社員の報告によると、近くのご婦人がバサッバサッと自前の傘で叩き落して、「使える実」だけを持ち帰って行った、と。
その話を聞いて、怒るより先に、まず笑ってしまった。そして「実の行方」を心配した。そのまま食べられたのだろうか、それとも焼酎に浸けられたか…。もし「ヤマモモ酒」にしたのなら、今度ご馳走してよね、オバちゃん。
ところで、音無川がいっぺんに綺麗になった。人力ではあれほど手こずったのに、重機が入ったら「一発!!」だ。加えて、周辺の花苗の植替えも着々と進んでいるようだ。
それ自体は大いに結構なことだが、いささかタイミングを逸しているのでは、という気がしないわけではない。つい最近まで、冬の花の代表格である「ビオラ」や「パンジー」などが半分枯れかかったままで放置されていたからだ。
少なくとも「観光地」を標榜する以上は、季節の移ろいにはもっと敏感であってほしい、と願う。誤解を恐れずに言えば、島原独自の観光素材を存分に活かし切っていないのが、残念ながら「現状」である。
敢えて個々の指摘は避けるとしても、誰がどう見ても「失敗」としか移らないような施策は即刻改めるべきである。批判のための批判を言っているのではない。率直な思いだ。
さあ、東京の夜が明けた。今日(23日)は島鉄の株主総会。早くホテルを出ないと、飛行機に乗り遅れてしまう。
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