2009/07/14

次なる政界の盟主は?…世の中は「振り子」で動く

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

多かれ少なかれ、世の中には「振り子の原理」なるものが存在している、と思う。ここで言う「それ」とは、イチロー選手独特の広角打法を指してはいない。世の中全般のことだ。

場合によっては、筆者のようなデブが持てはやされる時代だってあるはずだ。ごく稀だとは思うが…。ネクタイの幅だってそうだ。広くなったり、狭くなったり。もちろん、スカート丈も例外ではない。

巷では、去る12日に投開票が行われた都議会議員選挙の結果を受けて、次期国政での「民主政権」の誕生が約束されたかのような騒ぎぶりである。

ことにテレビのニュース番組では、賢しげなキャスター連中が「我が意を得たり!!」といった表情で政局を語っている。誠にもっておぞましい。ただ単に、「予想された結果」をなぞっているだけではないか!?

イタリアでのサミットで「首脳会談」等の得点を稼げなかった麻生総理は、結局のところは、「解散→総選挙」へと追い込まれたような格好だ。

ただ、「8月30日投票」という総選挙の日程は、以前からささやかれていた通りのシナリオである。政党助成金の交付日程からすれば、与野党を問わず(共産党を除く)、最初から決まっていた「落とし所」だったのでは…。

ところが、新聞もテレビも、どこもその話題を持ち出そうとしない。国民一人あたり250円を支払っている「大切な税金」の使い道なのに…。不思議、この上ない。

いずれも与野党のガチンコ対決となった静岡県知事選、あるいは奈良市長選、そして都議選と、このところ民主党は「連戦連勝!!」の勢いである。

機を見る敏感な、というより、世相を創り出すのに長けたマスコミの連中は一気に「新政権の樹立」に向けて盛んに旗を振っているようだが、果たして思惑通りに事が運ぶか?

誤解を恐れずに言うなら、選挙期日まで、まだ「ひと月以上」も残している。何とも微妙な「時間軸」だ。その間に何かが起こるのか、起こらないのか?

良く言われるように、「政界は一寸先は闇である」。ましてや、今月の22日は、51年ぶりの「皆既日食」。本当に何が起こるか分からない。それが世の中だ。

自民党の関係者は、この「逆風」が収まるのをじっと待っているだろうし、民主党をはじめ野党の人々は「順風」がいつまでも吹き続けることを願っていることだろう。

さて、冒頭の「振り子」の話。庶民はそれが「右」に振れたら、次は「左」を期待する。そうして「バランス」を保ちながら細々と日々の暮らしを続けている。

次なる政権を担うのが、自民にせよ民主にせよ、その「原理」を見失ってしまっては「天下取り」が長続きしないことだけは確かだ。(チョッと偉そうな事を書いてしまった。反省!!)