「地層はご馳走の源」…幸運の女神は前髪をつかめ!!
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
何がおいしい商売かって、コピーライターに勝るものはない、と思う。字数にしてわずか10字前後で億の金(?)を稼ぐ輩がいると聞く。
真偽のほどは分からないが、悶々と頭を掻きむしっては〃名文〃を捻り出す小説家なんかより、遥かに楽チンであろう。本当だとすれば、何とも羨ましい限りだ。
数日前の朝日新聞にカゴメ野菜ジュースの全面広告が出ていた。透明な器にルッコラ、パセリ、アルファルファ、トマト…などの色鮮やかな野菜類がサラダ風に盛られている。
その中央に、白抜き文字で「野菜は、命のごちそうだ。」のコピー。下手とまでは言わないが、特段上手いとも思わない。正直、これくらいなら俺にも出来る!!と思った。
そして構想3分、出来上がったのが「地層は、ご馳走の源です。」という作品。勿論その意図は、島原半島の「世界ジオパーク認定」を願ったものだ。
我ながら良い出来栄えだと思っているのだが、社員諸氏に見せると、評価の程はいま一つ、いや三つ、四つ…。理由を聞くと「説明がましい」と。
はっきり言って、お前たちには〃センス〃というものがないと吐き捨てたかったのだが、どうにも気になって「ご地層さま!!」を提示したら、みんな呆れて席を立ってしまった。
まあ、いつの時代も〃天才〃には住みづらいのが世の常。周囲に理解者が出てくるのを待つしかないのか…。
ところで、ユネスコの現地視察団の訪問日程も決まった、という話。だとすれば、色んな方面から準備を急ぐべきだと思うのだが、いかがでしょうか、この迷コピー?
ただ、世の中には随分と気の利いた御仁もいるもので、「雲仙きのこ」(本社・南島原市)の楠田喜熊社長はもうすでにフルスピードで動き出している。
同社は名前のごとく、各種「きのこ」の栽培から加工、販売を一手にてがける、島原半島を代表する超優良企業。社長さんは発足間もない「ひまわり観光協会」(南島原市)の会長職も務めている。
一月ほど前の日曜日、同社の近くを車で移動している際に立ち寄ったら、「とにかくこれを見てくれ!!」と、空の段ボールを差し出された。そこには公式に認定されたロゴマークの下に、「世界につなぐ地質遺産(日本認定第1号)」のキャッチコピー。
さすがに楠田社長、「動きが早い!!」と感心していたら、きちんと事務局の了解も得た上で、一日5千箱を出荷していると聞いて、なおビックリ。
西洋の諺に「幸運の女神は前髪をつかめ」というが、楠田社長はまさにその実践者である。近く『ターニングポイント』にも出演していただく予定だ。
ところで、くどいようですが、筆者のコピーはいかがでしょう…?
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