2009/09/03

週刊誌は面白すぎる…自民以外、隠れ切支丹!?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

民主308、自民119…。昭和30年の保守合同以来初の「政権交代」をかけた第45回総選挙は民主の圧勝であっけなく(?)幕を閉じた。本県でも4つの小選挙区すべてで民主が議席を占めた。

テレビも、新聞も、週刊誌も、まだその余韻にひたるかのように、後追い報道を続けている。恐らくデスクあたりが「もうネタないのか?みんな出し尽くせ!」などと現場記者の尻を叩いていることだろう。

予想されることだが、次なる関心は与党・組閣人事に移っていく。そして、女性週刊誌などが好んで取り上げるのは「ファーストレディ」(総理夫人)の経歴や人柄、ファッションセンス…などといった具合。

ことに今回は、次期総理候補が政界サラブレッドの代表格である鳩山家の御曹司であるだけに、話のタネは尽きないであろう。早速、昨日の民放テレビでは華麗なる「鳩山一族」を取り上げていた。

そこで解説役を務めていたのは、作家の佐野眞一さん。すでに佐野さんは月刊『文芸春秋』誌上で2カ月にわたって「鳩山モノ」を書かれているので、映像はおさらいのようなものだ。

各週刊誌でもそれぞれの切り口で選挙結果を総括。ヨダレを垂らさんばかりの論調で大物議員の落選ぶりを切り刻んでいる。読む側としては、ヤジ馬根性を丸出しにして、面白&おかしいばかりだ。

田舎に住んでいると、週刊誌の発売を知らせる電車の「中吊り広告」を見ることはないので、多くは「新聞広告」ということになるのだが、各誌ともその「惹句」の巧いこと!つい買いたくなってしまう。

筆者は朝日新聞社から出ている『アエラ』の創刊号からの愛読者であるが、同誌(9月7日号)もごたぶんにもれず「民主政権」の大特集を組んでいる。

トップは「母が作った『鳩山由紀夫』」。若い女性読者の眼も意識してか、間もなくファーストレディとなる幸(みゆき)夫人のインタビュー記事もきちんと配備してある。

次なる特集は「自民『負け!負け!負け!』全国ルポ」。当然、全国屈指の注目区となった我が「長崎2区」の選挙顚末も署名入りで紹介している。見出しは「『島原の乱』でクマ退治」。1ページ強のスペースを割いて、勝利を収めた福田衣里子さんが大判写真で登場。

興味津々で活字を追ってみると、これが何ともまあ至って〃過激〃なのである。「『反久間』なら村八分」の小見出しもさることながら、「自民党以外の支持者たちは『隠れキリシタン』のように息を潜めてきた」とまで。

さらに驚いてしまったのは、福田さんの後援会長を務めた方が倉成正・元外相の秘書で、「(10万票近くの)島原半島の票を動かせる男」とのくだり。事実だとすれば、それはそれで面白い。だから、週刊誌は止められない。