県外から来客が相次ぐ…別府と島原は同じ「地溝帯」
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
意図的にしばらく出張を取り止めているのだが、そうすると今度は逆に先方から出向いて来る。中には「招からざる客」もいるのだが、「仕事」と割り切れば、これも仕方がない。
今月に入ってまだ日も浅いが、すでに2人がやって来た。いずれも県外からのお客様だ。断っておくが、この方々は「招からざる人種」ではない。
1人目は大手業界誌関連の編集委員。横浜市に在住している方で、自己紹介欄に「SOHO」と記してあるから、今はやりの「自宅勤務者」だ。
弊社への訪問日は、2日。筆者を含めて6人の社員スタッフと、外部からお2方の協力を仰いで、無事「取材」は完了した。
出発時刻までに少し時間があったので、噴火災害の被災地や砂防関連施設を案内した。氏は、湧水や温泉、火山災害の被災地などといった島原の様々な側面を目の当たりにして、複雑な表情を浮かべていた。
「そう、あの噴火からもう20年が経ちますか」 - 。その言葉には、報道の世界で生きてきた、己の「来し方」を感慨深く振り返っているような響きが、微妙に重なり合っていた。
島原には、良くも悪くも「噴火」のイメージがつきまとう。日本列島全体が80幾つもの活火山で覆われている以上、台風と並んでどこでも起こり得る「自然災害」なのである。
だとすれば、我々の目指すべき街づくりは、その「被害範囲(程度)」をいかに抑えられるか、が或る意味「キーポイント」だ。
すでに20年近くの歳月が流れ去って、あの大騒動も「歴史」のひとコマになろうとしている感があるが、決して忘れてはならない。時あたかも1日は「防災の日」であった。
2人目の客は別府市の市議会議員。どこでどう聞きつけてこられたのか、島原市で実証実験が進んでいる「コミュニティFM放送」を使った防災情報の伝達体制に、高い関心を示された。
会談の中で「今月12日に別府に行きますよ」と告げたら大いに喜んで下さったので、つい調子に乗って知っている限りの「別府情報」をまくしたてていた。本当に俺は底が浅い…。
「別府温泉の湯煙は富士山に次いで2番目に残したいニッポンの風景だそうですね。それにアルゲリッチ音楽祭、温博、鉄輪(かんなわ)の温泉蒸し…どれも素晴らしいですね」 - 。
いいかげん話し疲れた後で、こちら側の大事な情報を伝えていないことに気付いた。他でもない「世界ジオパーク加盟」の話である。
この場合「一衣帯水」の表現は当たらないだろうが、別府と島原半島は同じ「地溝帯」で結ばれている。してみると、これも何かのご縁!早く「ジオパーク」が定着して、かつての「別府~阿蘇~島原」の観光ルートの賑わいが復活しますように!!
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home