これって政治主導!?…「記念撮影」に大いに笑う
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
その声は〃憤怒〃に満ち満ちていた。天皇陛下と、中国の習近平国家副主席との特例会見の設定を巡る問題で、小沢一郎民主党幹事長が、羽毛田信吾宮内庁長官へ向けて発した記者会見での一言だ。
「政府の一部局の一役人が内閣の方針にどうしても反対なら、辞表を提出した後に言うべきだ」(15日付・共同)。これぞ豪腕・小沢流!政治主導!などと賞賛すべきなのかも知れないが、どうにも〃違和感〃が伴う。
このところの同幹事長の一連の動きを見ていると、明らかに党首の鳩山由紀夫首相より〃偉い〃。特段の政治通でなくとも、政権発足以来の両者のやりとりを見ていれば、十分に頷ける構図ではあるが…。
文芸春秋1月号に「スクープ」と称して、ジャーナリストの松田賢弥氏によるレポートが報じられている。≪小沢から藤井(財務相)に渡った15億円の怪≫というショッキングな見出しだ。
詳しくはその記事を読んでいただくとして―。中身を要約すると、小沢氏と大手ゼネコンとの長年にわたる密接な関係ぶりや、新生党→新進党→自由党と連なる「政党助成金」の取り扱いについて、大いなる疑義を抱かざるを得ない、という筋立てだ。
真偽のほどはよく分からないが、本編で指摘されている数々の疑惑(?)については、小沢氏の口癖でもある「政治ちゅーもんは…」に続く明快な答弁を是非お伺いしたいものである。
まあ、それより何よりビックラこいたのは、先般行われた640人もの大訪中団。一人頭の旅費は「19万8千円」とかテレビで言っていたので、総額では軽く1億円を超える大型案件だ。
野次馬としてはどこが受注したのか気になるところだが、東京都のオリンピック招致用のPR映像の製作費(5億円)に比べれば、まだまだ安い!このあたりが同じ代理店でも業種の違い、と言うべきか。
その絵を見ながら思わず笑ってしまったのは、温家宝国家主席との記念撮影のシーンだ。「はい1人3秒、握手をしたらカメラの方を向いて」 - 。その場を取り仕切っていたのは、小沢氏腹心の山岡賢次国対委員長。
きっと帰国後は、その1枚1枚が国政報告や選挙用のパンフレットに転用されるに間違いない。いやいや、我が家の大事な「家宝」として恭しく床の間の片隅に飾られるのかも…。
ただ、水を差すようで恐縮だが、このシーンを見ながら「民主党は本当によく頑張っているぞ!」と思った国民はいかほどいたであろうか。
いかに〃金持ち〃とはいえ、(政治的)小遣い銭を母親から多額に貰い続けていた総理。天皇の心中まで推測して、担当役人の発言を遮ろうとする幹事長…。どう贔屓目に見ても、「民主的」という感じはしない。
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