2010/01/13

21世紀は地方の時代…スクラム組んで、さあ前進!!

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

13日付の紙面は情報満載だ。通常なら1面トップで掲載されるはずの政治、経済、社会各方面のビッグニュースが〃所狭し〃と散りばめられている。

気の毒なのは、「山田水産」(長崎市)所属の以西底引き網漁船の転覆・沈没事故。本県では昨年の「大栄丸」(平戸市)に続く惨事だけに、何とも申し上げようがない。とにもかくにも、乗組員の方々が全員無事でいてくれることを祈るのみ。

こうした紙面を見ていくと、世の中というものはニュースの種が尽きない、とつくづく思う。単に「悲喜劇」というだけでは表現できない、何かしら大きな予測のつかない「筋書き」のようなものすら感じる。

一方で、一夜明けたら、外は一面の「銀世界」。こちらは観測技術が進んだ天気予報のおかげで、ある程度の覚悟はしていたが、自然の織りなす「芸術性」には、まったくもって脱帽だ。

ふだんは何とも感じない我が家の庭も、手入れの行き届いた庭園のように思える。また、街路樹の佇まいも、いつになく風情があってよろしい。

ただ、これは何年に一度かの南国特有の「珍事」であって、毎日のように降雪に見舞われている北国の人々の捉え方には、また異なったものがあろう。

そんな思いで改めて今年届いた年賀状を読み直していたら、新潟県の「FMとおかまち」(十日町市)の社長さんからいただいた手書きの一枚に、ふと目がとまった。

丁寧な墨字の宛名書きの脇に、「大雪です。」の一行コメント。裏面に目をやると、年賀のご挨拶に続いて、年頭に当たっての「所感」が綴られている。

これは取りも直さず「私信」であるが、余りにも素晴らしい内容なので、同社長には曲げて「掲載」のお許しをいただくことにする。ゴメンナサイ。

   ※    ※

〈昨年は奄美大島、広島竹原を訪ね、地方の現状を視て『モノ起し』『コト興し』『ヒトおこし』の急務を痛感しました。20世紀はひたすら都市を発展させて国づくりを進めました〉

〈その結果、地方は崩壊寸前です。21世紀はどう都市とバランスをとりつつ地方再生をするかだ、と考えます。云々 - 〉

   ※    ※

読者の皆さんには、この簡潔な文章に、雪深い古里の継承と発展を心からこいねがうオトコの情熱を感じ取っていただけるでしょうか?筆者は百%同感です。共感します。

また、栃木県のある町で首長をしている方からは、ラグビー競技(社会)の原点とも言える〈ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン〉の添え書きをいただきました。

こうして見ると、21世紀は、都市よりも地方の方が遥かに面白いような、不思議な気分になってきました。どうやら雪も降り止んだようです。