2010/01/05

古里の恵みに〃感謝〃…間違っていても、なるほど!

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

何はともあれ、無事新しい年(2010年)を迎えることができた。皆様、明けましておめでとうございます!

なんともベタな書き出しで恐縮だが、年中無休の因果な商売をしていると、どうにもケジメというのが難しい。正月休みなど、あってないようなものだ。

それでも何とかフレッシュな気分で新年を迎えようと、事務所玄関脇の窓枠にシールを貼り巡らせた。まあ、内部からすれば一種の目隠しのようなものだが、外から見るとなかなのシャレモノだ。

製作者はナカムラ広芸社々長の中村光利君。島原半島の〃海&山の幸〃をモノトーンの写真で表し、中に一点だけ赤のワンポイントを入れている。

実はこの手法は、今でも敬してやまない写真家の西川清人さん(大三東・2000年没)から教わっていたものだが、やっと実現できて嬉しい。

キャッチコピーは「ごちそうさま」の日本語をもじって、「GO!CHI SOU sama」。筆者が提案して、周囲が一顧だにくれなかった「ご地層さま!」のリベンジ版だ。

左肩に「島原半島ジオパーク」のロゴマークを配し、恵み多きわが古里への畏敬の念を込めている。もちろん「ご馳走さま!」の掛詞でもある。

さて、ケジメのない我々と違って、世の中の多くは4日が仕事始め。それぞれにトップの方々が、それぞれの立場で、訓辞を垂れられたことだと思うが、年末のとある経済番組の中で耳にした「言葉」が忘れられない。

それは「トップの要件」のようなものについて語られたものだった。曰く「上に立つ者は、仮にそれが間違いだったにせよ、部下全員が『なるほど!』と思い至るような威厳を発し続けなければならない」と。

いささか誇張している向きもあろうが、「組織論」としては、なかなかに味わい深い言葉だと思った。読者の皆様方はいかがお考えしょうか?

予想される反論は「上司が間違っていたら、勇気をもって正すのが部下としての役割だろう」と容易に推測できるし、本稿のタイトルでもある「履正不畏」とは元々そうした意味でもある。

ただ、よくよく考えてみれば、今の世の中は、政治にしても経済にしても、この先どう転んでくのか判らない時代。そのような折に、上に立つ者がフラフラしていては、部下の心も覚束ないであろう。

ここは一つ、デーンと構えて次なる〃潮目〃を読み解く慧眼(けいがん)が求められる。他方で、上司と仰ぐ人がそれに値する〃人物〃かどうかを見極めるのも部下の大きな役目でもあろう。

あーあ、昨夜の酒が抜け切れぬまま、偉そうなことを言ってしまった…。のっけから反省!!