2010/01/25

足らぬ足らぬは…悪条件も工夫次第で!?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」 - 。日本古来の「七五調」の心地よい響きに誘われて昨日、ことし初めてのゴルフに出かけた。いわゆる「初打ち」と呼ばれているやつだ。

「結果」の話はさておくとして、世の中には何とも「遊び上手な輩」がいるもんだ。というのは、ふつうゴルフのクラブ数はパターも含めて「14本まで」とされているのだが、昨日は「4本」が参加のための必須条件だったのだ。

最初は嫌な予感がしていたのだが、いざグリーン上に立ってみると、それほど違和感はない。むしろ「ドライバー、いやここはアイアンで…」などといった迷いから解放されて、すっきりした気分でプレーできるではないか!

スコアだって、スタート直後の時点では「ひょっとして今日は…」と、淡い期待を抱かせるほどの順調な滑り出しであった。ところが、やはり決定的に「実力」が備わっていない腕前には、決して「好結果」はついてこないのである。

ほぼ一月ぶりでもあったし、何より昨日は天気も良かったので、プレーそのものが楽しかった。山も海も景色は最高だった。

そんな中、つい口を滑らせてしまったのが冒頭の言葉。クラブの数が少ないくらい、実は何の問題もない。むしろ、これからは贅肉をそぎ落とすくらいの覚悟で少なめにして回ろう。心底、そう思っていた。

ただ、現実はそんなに甘くはなかった。中盤あたりに差しかかった頃から、徐々に「本来の自分」を取り戻しつつあった。それでも自らの僥倖(ぎょうこう)を固く信じて、プレーを続行した。決して悪すぎることもなかった。

そんな折も折、ふだんから仲の良い「百打ち仲間」の一人が自虐的によく使っている、あるフレーズを思い出してしまった - 。「足らんたぁバーカ」ってやつだ。

筆者が申すまでもなく、ゴルフはとてもメンタルなスポーツである。難しいパッティングでも「入れよう!」という気持ちが強ければ強いほど入る可能性は高まるが、いざ不安が先に立つと失敗に終わる場合が多いのだ。

昨日の筆者がまさにそれ。少ない道具に拘らず、何とか工夫を凝らして乗り切っていたところに、「足らんたぁ…」の一言を思い出すことで、急速に自分を見失ってしまったのだ。

誰を恨んでも仕方のないこと。ただ、ただ、己の「心の弱さ」を痛感するのみ。しかし、いつまで嘆いていても仕方がない。ここはさっと気分を入れ替えなければ!

新聞やネットの通販欄を見れば、高級クラブが安く手に入るぞ。今のセットも随分と古くなっているので、そろそろ買い換えの時期かな…。

いやいや、そういうのが一番良くない。ここは一つ我慢。「欲しがりません 勝つまでは」という言葉もあったではないか!?