2010/02/09

華麗なる閨閥(けいばつ)に驚く!…提携は破談になったが…

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

休刊日を一日挟んだだけなのに、8日付の紙面は「ニュースてんこ盛り!」の様相である。何と言っても目を引くのは「キリン」と「サントリー」の経営統合の破局。テレビでは両社の主力商品のビールに引っかけて「泡と消えた…」などと洒落ている。

昨夜はこのニュースを繰り返し見た後で床に就いたのだが、なかなか寝付けない。そこで枕元の週刊誌(現代)に手を伸ばしたら、「カギを握るのは98歳のゴッドマザー」の小見出しに続いて、早々と「破談」を示唆する記事を掲載していた。

直接の原因が両社株の「配分比率」にあったことはすでに報じられている通りで、今さら素人が論じるまでもないのだが、野次馬の立場で面白かったのはサントリーの創業者でもある鳥井&佐治両家の「華麗なる家計図」。

初代社長、鳥井信治郎氏の次男が、親戚に養子にいった佐治敬三氏で、この方が二代目社長。その奥様は東大総長のお嬢様。今の四代目社長、佐治信忠氏はその長男。

ちなみに、同誌で「ゴッドマザー」と呼ばれている老婦人(鳥井春子さん)は阪急グループの創始者、小林一三翁の次女で、早世した敬三社長の兄(長男)に嫁いでいる。このほか、同社名誉会長の鳥井道夫氏のご夫人は日本生命社長の次女などといった具合。

一方のキリンは、良く知られているように、旧財閥系の三菱グループに属する一部上場企業(サントリーは非上場)。この文化の違いが「破談原因の一端」とする指摘もあるが、「真相」はもっとオドロオドロしいはずだ。

まあ、結果としては露(泡?)と消えた提携話であったが、両社には本業部門は言うに及ばず、これからも「文化」を牽引するリーディング・カンパニーとしてさらに覇を競い合ってほしい、と願う。

何と言ってもキリンは我が国サッカー界の一大スポンサー。テレビでその冠大会を観戦しながら、ついついそのCMソングを口ずさんでしまうほどだ。

対するサントリーは社会人ラグビーの名門チームを擁しており、母校早稲田ラグビーの復活を成し遂げた清宮克幸監督の勇姿は今も記憶に新しい。また、日々行われている美術館や音楽ホールなどのメセナ活動に説明は要すまい。

さて、「キリン」「サントリー」と来たら忘れてならないのが「アサヒ」ということになるのだが、たまたま8日付の紙面を眺めていたら、同社の社長交代の記事が写真入りで小さく掲載されていた。

れを見て驚いた。なんと新社長は、何年か前大分の上津江村で一緒に飲んだことのある泉谷直木さんではないか!確かその当時から取締役ではあったが、社長とは凄い!!

さーて、今日の晩酌はどこのビールでいく?〔追伸=10日のターニングポイントは出張のため休みます〕