実の親以上の心配り!…「椿の森学園」の番組に感動
‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐
ここ数日間、書類の整理に追われている。ふだんサボっているので、まったくもって「自業自得」なのだが、やればやるほど「迷路」にはまっているような気がする。
外では雨上がりの曇り空のもと、ウグイスがさえずっている。その啼き声は、我が心理状態を反映してか、「ホー、ホケキョ♪」でなく、「モー、放っとけよ!」と聞こえてしまう。かなりの重症だ。
気分転換に戸外へ。雨に洗われた新緑がひときわ鮮やかだ。もう整理作業なんか止めて散歩に出かけようかとも思ったが、後のスケジュールを考えれば、それも出来ない。
タバコをふかしながら、宮本秀利さん(宮本造園)がFMの開局時に植えてくれたヤマボウシの木の具合を見る。全部で3本あって、うち1本は昨夏の炎熱で危うく枯れかけていた「因縁付き」である。
もっと説明するならその木は、後の「必死の水遣り作戦」が功を奏して、辛うじて一命を取りとめることが出来た。そう、筆者自身にとっても「復活&再生」を象徴する、とても大きな意味を持つ「存在」なのである。
ただし、「後遺症」がいまだに残っている。昨秋、いったん「狂い咲き」(?)したせいか、他の2本に比べて、本来の芽吹き時期を逸しているようなのだ。
が、そうした由々しき事態もこのところの陽気に誘われてか、ようやく改善されようとしている。遅ればせながら、葉っぱが開き始めてきたのだ。
先週末、NHK総合テレビ(全国放送)が、大村市内にある「椿の森学園」(社会福祉法人)を取り上げていた。そこでは親の虐待などによる「トラウマ」に苛まれた18歳未満の子どもたちが共同生活を営んでいる。
番組では500日という長い時間をかけて、この春高校を卒業した「アオイさん」という女の子の成長記録を追っていた。その丁寧な取材ぶりは、「さすがにNHK!」である。
最初のうちは固く心を閉ざしていたアオイさんだったが、周囲のスタッフの暖かい励ましで徐々に立ち直っていく。そして、ついに希望する短大への進学を果たす。
一番心を打ったのは最後のシーン。学園を出てアパートで一人暮らしを始めたアオイさんに、担当の若い女性職員が生活上の注意点を事細かに綴った「手作りノート」をプレゼントしていたのだ。
果たして実の親でもそこまでの「心配り」が出来るものだろうか…。ややもすると「小遣い」という安直な形で片付けようしてはいまいか…。何とも考えさせられる結末でもあった。
ヤマボウシの木は何も言わない。ただ、日に日に緑の度合いを増してくる若葉のつぶやきは、想っている以上に重い。もう絶対に枯らさない!
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