2010/05/14

箸に始まり箸で終わる…棒ほど願って針ほど叶う!?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

世の中には「箸にも棒にもかからん奴」(どうしようもない程ひどい人間)が必ずいる。だが、得てして、その類いの人種は異常な「自信家」だったり、「能天気」だったりするから、余計に始末が悪い。

のっけから、こんな書き出しで恐縮だが、今日は「お箸」の話を少し―。最近は至る所で「マイ箸運動」とやらが盛んなようで、島原市内でも商工会議所婦人会(竹下怜子会長)がウーマンパワーを炸裂させて、普及に余念がない。

その活動の一環として、先月22日には、代表らが島原市役所を訪問。市を挙げて環境問題に取り組んでいる横田市長に対して、手製の布袋に入った240膳を寄託した。余談だが、弊社も40膳をいただいているので、その一部は「もっぱらカード」の加入者に抽選でプレゼントしたい、と考えている。

さて、「箸」にまつわる話は数多いが、先日上京した折に、たまたま通りがかった「老舗専門店」の前で何とも面白い「説明書き」を目にしたので、一部抜粋して紹介しておく。

〈古来から箸は、人と人を結ぶ縁起物として大切にされてきました。「箸」も「橋」も語源は同じ、2つの世界を結ぶものです〉

日本では、こどもが産まれてから100日目に「お食い初め」という儀式を行い、こどもは箸を使い始めます。そして、人が亡くなりお骨を箸で拾い、茶碗にご飯を盛って箸をさし、仏前にお供えします。日本人は箸に始まり、箸で終わるのです〉

なるほど!絶妙な「能書き」だなぁー、と感心していたら、すぐその脇に「幸せの『箸』渡しはいかがですか?」大書してあった。なかなか商売上手なオーナーさんである。

人通りを気にしながら荷物を足元に下ろしてじっくりと眺めていたら、今度は「箸の禁じ手」とあった。それでは、初めて知った「禁じ手」を幾つか-。

【涙箸】箸の先から汁をぽたぽた落とすこと。【空箸】お箸を一度料理につけておきながら食べないで箸を置いてしまうこと。【受け箸】箸を持ったままおかわりすること。

【込み箸】口に入れた食べ物などをさらにお箸で口の奥に押し込むこと。【移り箸】あれこれと卑しくおかずばかり続けて食べること。【二人箸】一つの食器の上で、二人一緒に同じ料理をはさむこと。

言われてみれば確かに思い当たるフシがある。果たして、読者の皆様の認知度は?筆者は今日改めて「デジカメ画像」を読み直してみて、「たかが箸、されど箸」との思いを強くした次第です。

ところで、昔よく聞かされた言葉に「『棒』ほど願って『針』ほど叶う」(余り欲張ってはいけない!)という箴言があったが、せめて「箸サイズ」くらい、我が胸の思いは実現出来ないものだろうか…。