2010/05/22

隆尋さんかく語りき…不況を布教するのは卑怯!

写真家の西川清人でもない、はたまた芸人の西川きよし、西川のりおでもない著名な「ニシカワさん」の話を聴いてきた。そう!マーケティングコンサルタントの「西川りゅうじん(隆尋)さん」と言えば、知る人ぞ知る〃知恵者〃。

その実績を時系列的にたどっていくと、80年代が「ウォークマン」の販売促進。90年代は一世を風靡した「ジュリアナ東京」や「福岡ドーム」のオープニングイベント。さらには様相を一新した京都駅ビルの商業開発にも携わった。

今世紀に入ってからもその活躍ぶりは「顕著」の一言で、「愛・地球博」のイメージキャラクター「モリゾーとキッコロ」、「六本木ヒルズ」に「表参道ヒルズ」…などなど本当に枚挙に暇がないほどだ。

前置きが長くなってしまったが、先般東京で開かれた日本コミュニティ放送協会(JCBA)総会での講演は、すこぶる面白かったし、タメにもなった!少しだけ「紙上再録」をお許しいただいて-。

演題は《地域イキイキ化計画》~コミュニティから始まる地域再生・日本再生~。なにやらお堅い内容みたいだったが、そこは名うての語り部!与えられた1時間の枠をフルに使って、我々の腐りかかった脳味噌を見事にカクハンしてくれた。

何よりその例え方が面白い。〈ラジオのDJは単なる『皿回し』ではないですよ。ジョッキー(騎手)として、地域活性化のために『鞭』を入れて下さい〉

〈何でもかんでも『不況』のせいにするのはよくないですね。まるで『不況であること』を『布教』しているみたいで、それはある意味『卑怯』な考え方だと思うんです〉

〈皆さん、よく『大変だ』とおっしゃる。でもよくよく考えてみたら、それは『大きく変わる』ということですから、別段変化すること自体が悪いということではないんですね。要は捉え方の問題です〉

〈よく言われるように、CHANGEの『G』を1文字変えれば、CHANCEなんですね。つまり、『G』のスペルから小さな『T』を取り除けばいいんですよ〉

〈では『T』とは一体何なのか?ゆめゆめタイガースではないですよ。それは『TABOO』(既成概念、固定観念、成功体験)ということです。日本は世界に最たる『高齢社会』ですが、どこよりも早くそれを体験できることは、それはそれで素晴らしいことではないですか!〉

〈コミュニティFMを運営している皆さんは、地域再生のハンドルとならなければいけません。ハンドルには『軸』が座っていることと併せて、『遊び』が必要です」。この両者の間合いが大切なんです〉

〈昔から『温故知新』『不易流行』などと言われますが、ビジョンなき民は必ず滅びます。しっかりとしたビジョンを持って経営に取り組んでください〉

‐つづく‐