百万本のアジサイ?…皆で美しい古里を創ろう!
今にも降り出しそうな雲行きを恨めしく眺めながら車を運転しているうちに、アジサイの花の鮮やかな藍色が目に飛び込んできた。そうか、間もなく梅雨入りか…。
〈♪弱いからだに かさねた無理を かくしていたのか 濃いめの化粧 いくども色を変えながら 枯れて淋しく散ってゆく 雨 雨 あじさいの雨に 煙るおまえの 白い顔♪〉
ご存知、「石原軍団」の現ボス、渡哲也さんが若かりし頃に唄って大ヒットした歌だ。作詞=水木かおる。作曲=遠藤実。昭和49年作というから、もう四半世紀以上も経っているのに少しも古臭さを感じない。
アジサイはこの季節を代表する花で、挿し木などで簡単に植付けが出来ることなどから、全国いたる所に「あじさい寺」が点在している、と言われている。
島原では浄源寺(桜町)の境内に数多く咲き誇っているようだが、人里離れた深い森の中で見かける「群落」の味わいは幻想的であり、通常の花にはない魅力で溢れている。
とここまで書いたところで、1つ提案がある。経年劣化等で見るにしのびないツゲ(柘植)に代わって、全市的にアジサイを植栽したらどうだろう?
例えば白土湖。梅雨の季節に、雨に洗われる色鮮やかな大輪の花。イメージするだけでも、何だか楽しくなってくる。
「花の咲いている期間が短いではないか」などとする批判の声も勿論あろう。ただ、この花の素晴らしい点は「開花」そのものより、春の芽吹きにこそある、と個人的には思っている。
我が家の庭にも何本かのアジサイが植えてあるが、裸木から新芽が顔を出し、見る間に緑の量を増やしていく過程は感動的ですらあるのだ。
これまでで一番綺麗だな!と思ったのは、伊豆大島の「三原山」へ向かう山道の脇で見かけた群落。百聞は一見にしかず。同じ活火山を抱える地域の住民として、是非お出かけになってはいかがか?
その伝でいけば、島原観光ホテル小涌園社長の足立進一さんがおっしゃるように「まゆやまロード」沿いも、絶好の植栽地だという気がする。
以上、勝手な思い付きばかりを申し上げて恐縮だが、「世界ジオパーク」にも選ばれた「火山」や「湧水」の魅力をさらにブラッシュアップする施策を打ち出すことは、ある意味「必然」でもある。
加藤登紀子さんのヒット曲に『百万本のバラ』というのがある。島原は人口が約5万人だから、1人当たり20本の苗を植えれば、「百万本のアジサイ」も十分に可能な数字だ。
折しも6月は「環境月間」。美しい古里は、そこに暮らす人間の力でしか創出できないもの。余り難しく考えすぎないで、とにかく実践してみることが大事だと思う。
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