2010/06/12

大女優超える妖怪人気…「アモンジョ」の語源は?

NHKの連ドラ『ゲゲゲの女房』が大人気のようで、我が家でも筆者以外の家族はこぞってテレビ前に陣取り、食い入るように画面を眺めておられる。ひとしきり〃疎外感〃をかみ締める瞬間でもある。

主人公は『ゲゲゲの鬼太郎』で一世を風靡した妖怪漫画界の巨匠、水木しげるさん夫妻。何だか面白そうでもあるが、残念ながら、時間帯が合わない。

「鬼太郎」も「ねずみ男」--もガキの頃から慣れ親しんだキャラクターだが、よもやこれほどまでにメジャーになろうとは…。今では世代を飛び越え、年端もいかない義妹の息子たちの心さえ、しっかりと捕捉しているようだ。

水木さんの出身地とも言える鳥取県境港市には「水木しげるロード」が整備され、様々な妖怪のオブジェが人気を集めている、という。東京都下で暮らす義妹一家は帰郷の際など、わざわざ一泊して立ち寄ってくる程だから、その人気は相当なものだ。

境港と言えば、日本映画界を代表する〃美人お嬢様女優〃だった司葉子さんの出生地としても有名だが、今やその主役の地位を〃妖怪〃ごときに奪われてしまって…。その心中やいかに?

まあ、司さんご自身、飛び抜けた「旧家」のお生まれだから、そんなことなんかに構われるはずもないが、「美形」VS「お化け」のコラボもなかなかに面白いではないか。

さて、梅雨前のこの時節だが、やはり「怪談」にはこれから迎える本格的な「夏」のシーズンが良く似合う、と思う。例外的に『雪女』という作品もあるようだが、やはり南国・九州ではしっくりとこない。

ところで、最近でこそ余り耳にしなくなったが、昔はよく「お化け」のことを地元の方言で「アモンジョ」とか「アモヨ」とか言っていたことを覚えておいでだろうか?どなたか語源をご存知であれば、是非お知らせいただきたい!

「アモンジョ」に限って言えば、「モヘンジョダロ」に匹敵する遺跡のようでもあるし、「宮本亜門」(演出家)と「矢吹丈」(あしたのジョー)を組み合わせたようでもあるし、何となく、カッコイイではないか!?

そう言えば、他に「ヨゴエ・ハッチョウ」というのも聞く。これが「お化け」の存在自体を指すのかどうか知らないが、愛野町の中村眼科医院長の中村晋作先生は、子供の頃にその響きを聞くと、怖くて震え上がっていたそうである。

事例で言うと、夜中に大声をあげて駄々をこねる子供に向かって、「ヨゴエ・ハッチョウん来っぞ!」などとたしなめる時に使われていたそうだから、「夜声八丁」の字を充てるのが正しいと思うのだが…。

同先生の説によれば、あれは「身なりの汚れた、恐ろしい八兵衛どん」から来ている、という。真偽の程はいまだに分からない。