国を支える「文化の力」…改めてその質の見直しも!
週末(?)は結婚式2つに、島原文化連盟の総会にと慌しく過ごした。明日からは出張するので、席が暖まる暇もない、とはこのことか…。
ところで、なぜ「週末」に「?」を付けたかと言うと、「日曜日」の取り扱いについて、である。一般的に普及しているカレンダーを見ると、日曜日スタートが普通である。
しかし、中には月曜日から始まる書式を取っているものもあり、一体どちらが本当なのだろうか、と常々悩んでいた。結論から言うと、ユダヤ教やキリスト教などに由来する考え方でいけば、日曜日がその週のスタート日らしい。
だが、さはさりとて、生活実感からすれば、何となく月曜日のような気もするし、土・日を休む休暇制度を「週休二日制」とも言うし…。まぁ、どっちでもいいか!?
結婚式はどちらも趣向を凝らした内容で、大いに好感が持てた。2組のご夫婦とも、それぞれ歩まれる人生は異なろうが、前途に幸多かれ!と祈るばかりだ。
文連の総会はいつも通りの内容で、特段これと言って取り上げるようなシーンもなかったが、この分野でも「高齢化」の波は年を追うごとに押し寄せてきているようで、若者の姿をまず見かけない。
ある意味これは「島原文化の危機」と言ったら、少し言い過ぎか。ただ、その直前に読んでいた、藤原正彦さんの緊急レポート『日本国民に告ぐ』(文藝春秋7月号)の内容と照らして考えると、「フムー」などと嘆じざるを得ない。
藤原さんは同趣旨の発言を週刊新潮のコラム『管見妄語』の中でもなされているが、誤解を恐れずに端的に言うと、「国や地方の『力』というのは、取りも直さず文化や芸術、科学技術等の『力』に他ならない」というもの。
文藝春秋誌に寄せたレポートは、古今東西の歴史(裏面史含む)を手繰り寄せながら、昨今の世の中の〃病巣〃を舌鋒鋭くえぐり出しており、痛快この上ない。個人的には、塩野七生さんの巻頭エッセー『日本人へ・八十六』(「スミマセン」全廃の推め)と併せ読まれることをお勧めする。
確かに「文化」や「芸術」などを一言で定義づけすることは至難のわざである。「経済」と違って数値で計れるものでもないし、「政治」のような見た目の派手さも強引さもない。
しかしながら、それらはその地で暮らす人々の「考え方」の底流をなすものである。政治を「骨格」や「血管」と例えるなら、文化や芸術などは「血流」である。血流が滞れば、人体はどうなるか?もう言わずもがな、である。
かつて「経営の神様」こと松下幸之助翁は「赤字決算」を人体になぞらえて「死に至る出血」と言ったそうだが、「血の成分」そのものも、この際改めて考え直すべきではないか。国も地方も。
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