秋は詩情をくすぐる…レンコンと竹輪は縁起物
あんなに世を挙げて「暑い」「暑い」とこぼしていたのに、季節は早くも冬の訪れを予感させています。そう言えば、私が知らない間に自販機にはホット飲料が登場していました。
私めはここ1週間、健康の維持・促進を目指して、禁煙と早起きを心掛けております。おかげで、持病の高血圧の症状はすっかり影を潜めています。
毎朝のように眺める、対岸の熊本方面から昇ってくる「日の出」の美しさは本当に神々しいばかりで、今日1日の無事安寧を願う柏手にも、思わず力がこもります。
秋から冬にかけてのこの季節は、おしなべてヒトを「詩人」にするようです。ひと頃と比べるとすっかり力強さのなくなった「虫の音」を耳にするだけで、もう涙ぐんでしまいます。
青春の一時期、小椋佳さんの旋律にハマっていたことがあります。女々しいですか?そうかも知れませんね…。
〈こぼれ松葉をかきあつめ おとめのごとき君なりき こぼれ松葉に火をはなち わらべのごとき われなりき…〉
『海辺の恋』と題されたこの作品は、佐藤春夫さんの詩に小椋さんが曲をつけたものですが、数ある小椋作品の中でも大好きな曲の1つです。
長浜海岸の突堤で「日の出」を拝んで、その足で猛島神社方面に向かうと、お社脇の通りには「こぼれ松葉」がそこかしこに散らばっています。
残念ながら、一緒に火を点けてくれるような「乙女」の姿は見当たりませんが、感受性に満ち満ちたオジサンの「詩心」は無限の広がりを見せるのであります。
いいですね!ポエムですね!ファンタスティックではないですか!幾つになっても、そうした気持ちを失くしてはなりませぬぞ、皆さま!
場所移って島原城東堀端。こちらは、あと数日後に迫った「レンコン掘り大会」の看板がにぎやかですね!
土中深く根を張っているレンコンには、こぼれ松葉のような「詩情」は似合いませんが、泥まみれになって悪戦苦闘している参加者の姿を想い浮かべると、ユーモラスですよね。
もともと、レンコンは「縁起物」の一種としてお正月のお節料理にも使われています。何でも、「穴が開いていることで先が見通せる」というのがその理由のようです。
穴が開いていて美味しい食べ物は、他にもありますよね。そう、「竹輪」なんかがそうですね。まあ、これなんかも「縁起物」の一種でしょうが、今話題の映画『悪人』(原作)の中にも、島原の「港」と「竹輪」が出てきますよ。
ただし、それは悲しい状況設定の中で使われています。嗚呼、こんな支離滅裂なことを書いて、もう穴があったら入りたいくらいです。サヨナラ!
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