登山成功の秘訣は?…先ずは慣らし運転に徹せよ!!
旅の楽しみは、途中の様々な珍事との遭遇も勿論だが、帰宅後に写真等を眺めながら、改めてその場面々々を思い描いてみるのも、また一興だ。
「石鎚山」登山の記念写真が出来上がった。晴天に恵まれたせいもあってか、どれもなかなかの「出来栄え」!?我ながら、その才能の素晴らしさに驚いている次第だ。
ただ、実を言うと、この旅に出ることを決めるまでは、「石鎚山」なる存在をまったくもって知らなかった。ましてやそれが「西日本最高峰」(1982メートル)だなんて…。
当日は案内ガイドに導かれるまま、早朝6時にホテルを出発。途中2時間程うつらうつらしながら、トイレ休憩箇所まで来てみてはじめて、余りの山の深さに度肝を抜かれた。
表示を見ると、難しい地名読みとして広く知られる「面河(おもご)渓」とあった。
とにかく、下界から眺める空の範囲が極端に狭いのだ。巧く表現できないが、「逆さすり鉢状」とでも言ったらいいのか…。
そこからさらに30分ほど、バスは「スカイライン」と称する山道を辿る。まだ朝が早いと言うのに、すでにマイカー族による登山客の列また列…。
「どれが石鎚?」「あの尖った三角錐の山がきっとそうさ!」―。車内は早くも熱気でムンムン。そうこうしているうちに、登山口の土小屋に到着。
駐車場はすでに満杯状態。福岡の専門店で買ったばかりの新品リュックに着替えや弁当などを詰め直して、いざ出発!
標識で確認すると、山頂までの距離は約4.6キロ。道は想っていたよりなだらかだった。内心「これなら雲仙より楽勝バイ」と密かに手を叩いたほど。
が、油断はくれぐれも禁物。「決して慌てず、最初は慣らし運転に徹すること!!」とのリーダーの教えを墨守し、一歩一歩を踏みしめながら進んでいった。
30分ほど行くと、早くもリーダーから「休憩」の指令。通路を開けて休んでいたら、次々と後続部隊が追い越していく。と同時に、早くも下山組の姿も続々と現れ始めた。
「お疲れ様です」「すみませーん」「頑張って」などと、交わす言葉は様々だが、どの顔も不思議なほど「充足感」で満ち溢れているように見える。
途中、見晴らしのよい「ビューポイント」も計算されたかのように随所に誂えられており、この山の「人気の秘訣」が分かるような気もした。
1時間強をかけて4キロ近くを歩いた辺りで、鳥居の姿が見えた。もう一つの登山ルート「成就社コース」との合流点だった。
香川県からやって来たという老人グループのリーダー格の男性がしたり顔でこう呟いているのが聞こえた。「残り500メートルがクセモノなのよ」。果たして、その予言通りだった。
‐つづく‐
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