2011/01/16

立ちションの〃効用〃…何と座ってする男性が4割

のっけから尾籠(びろう)な話で恐縮だが、解剖学者の養老孟司先生が「立ち小便」(立ちション)の効用を説いている。朝日新聞社刊『アエラ』の1月17日号だ。

先生が聞いた話によると、洋式便所の普及に合わせて、最近では男性のうち4割が小用を座ってしている、という。

理由については、奥様方から「掃除が面倒くさい!」と文句を言われて仕方なくそうしている輩が多いそうだが、何とこれが「目に見えないストレス」につながっているというから、恐ろしい。

つまり、その状態が高じてしまうと、男性の精子の数が少なくなり、ひいては「不妊」の原因になってしまうのだとか…。本当かなとも思うが、先生が実例を挙げて説明されているので、きっと根拠のある学説であろう。

また、最近ではとんと見かけなくなったが、立ちションはかつて、田舎の風物詩(?)であった。

「男女同権」の今の時代を先取りしたかのように、ヒョイと体を「くの字」に曲げて、所期の目的を堂々と達成される豪のご婦人もいた。嘘でも誇張でもない。

まあ、すべてにおいて、昔は大らかで良かった。その点、現代は何かにつけて小うるさい「指摘」「注文」が付きまとう。

「一歩前へ。君のはそんなに長くない」「こぼさぬ先のつゆ」―。小涌園の男子トイレで見かける貼り紙だが、皆の気持ちを代弁すれば、「そこまで一々干渉するな」「余計なお世話」といったところだろう。

が一方で、施設の所有者からすれば「綺麗に使ってほしい」とのごく自然な願いでもあろうから、一概に切り捨てるわけにもいかない。結果、ホテル側の「思う壺」にはまってしまうという次第だ。

閑話休題。実は今日、とうとう我慢ならずに立ちションをしてしまった(軽犯罪法違反か)。場所は県道・愛野島原線沿いの某所。前後に車両が近づいて来ていないことを確認した上で、おもむろに事に臨んだ。

感想を一言でいえば、「何という開放感!そして気持ち良さ!」。よくぞ人間に生まれたものだ、と一人ほくそ笑んだ。

人工飼育を除く、およそすべての動物の中で、「尿意を我慢する」という感覚を持っているのは、ひょっとして、我ら人間だけではなかろうか?それをもってして人間が「万物の霊長」とするのはいささか怪し過ぎる仮説だが、当たらずとも遠かるまいとも思う。

養老先生は思い出したそうだ。子どもの頃に、自宅2階の物干し場から庭をめがけて小用をした経験を。その時の印象を「文明的ではないが、気持ちよかったのは確か」と語り、「世の女性たち、男性が立ってすることを許してほしい」と懇願口調で結んでいる。

おっ、もうそろそろ締切だ。オシッコもしたくなってきた。では皆さん、また来週!