2011/01/21

花も実もある人生を!!…知らなかったロウバイの花

この年(満55歳)になるまで、ウメの花は「白」か「紅」、或いはその「中間色」とばかり…いや「それしかない!」と、固く思い込んでいた。

ところが「黄色もあるよ」と聞いて、慌てふためいた。その名は「ロウバイ」。奇しくも、「狼狽」と同じ読みで、「蠟梅」と書くのだそうだ。

恥ずかしながら、その名を聞いた端(はな)は、比較的どこの家の庭にもあるような、「(梅の)老木」のことを想い浮かべていた。すなわち、単なる「老梅」じゃろもんと…。

もちろん「老梅」という表現もないことはな(あることはある)のだが、「大寒」の季節に相応しい花暦で言うと、やはり「蝋梅」に軍配が上がる。

「玉突き」のような反応で、島原半島で実際にその花を観賞する所はないのだろうか?と思い、周囲の人間に訊いてみた。だが、誰も存在を知らない。

そのまましていては「イメージ」も何も湧いてこないので、取り敢えず「ネット」を開いてみることに―。で、分かったことは「蝋紙細工で造ったような黄色い花の質感」から、そう呼ぶのだ、と。

主たる産地は「かかぁ天下とからっ風」でおなじみの、北関東の群馬県や栃木県。ちなみに、その原産地は中国で、17世紀頃に日本に入ってきたのだ、という。

ところで、ウメと言えば、島原市の「市の花」である。確か、合併する以前は「市の木」もウメであったが、合併後の今は有明町に敬意を表して「くすの木」とされているようだ。

その島原市内では様々なウメの姿を随所で見ることが出来る。中でも島原城内の「古野梅林」はその筆頭格で、「安中梅林」などがこれに続く。

そうした名所とは趣きが異なるが、我が家の庭先にも、名も無き「3本のウメの木」がひっそりと息づいている。いずれも息子たちが小学校に入る直前に、市から「お祝い」に頂戴したものだ。

それから20年前後が経過した今では、どの木も見かけは余り変わらない。ただ、よくよく目を凝らして見ると、それぞれに特徴がある。人間と同じだ。

十分な日光を浴びて幹がスクスクと伸びているのもあれば、ヒコクレタ(歪な形の)枝に葉っぱがぶら下がっているものも。ただ、どれも変わらぬ、大切な「記念樹」である。

島原のウメもこれからが本番。折からの経済不況で、彼らの人生もまた寒風吹き荒ぶ中での「厳しい船出」のようだが、ウメは冬の寒さをはねのけて「芳香」を放ち、綺麗な「花」を咲かせ、そして最後には「実」を結ぶ。

典型的な親バカの一人としては、どうか我が愚息たちにも「花も実もある人生を!」と願うばかりだ。チャンリン♪