島原素材の再検証を!!…「特例措置」にも限界がある…
今年はとうとう「初市」に出向かぬまま「春」を迎えてしまったようだ。別段これが「吉凶」につながることとは思えぬが、心の奥底に「後味の悪さ」だけが残る。
が、済んでしまったことは仕方がない。気分を切り替えようと表に出た。と、モクレンの蕾が今にも張り裂けそうな勢いで列を為している。改めて本格的な「春の訪れ」を実感した。
「初市」には行きそびれたが、昨日&今日と久方ぶりに朝の散歩を楽しんだ。正確には知らないが、最近の「日の出」(島原市)の時刻は6時40分前後であろう。
上の町の自宅から新田の踏切を渡るコースで10分も歩くと、長浜海岸に着く。整備中なのか完成したのかよく分からないが、スクイ内の海面は鏡のように落ち着きはらっている。
沖合の「岩肌」(瀬)越しにオレンジ色の光の帯がスーッと押し寄せてくる様は圧巻でもあり、また神々しい。自然と畏敬の念に打たれ、柏手を打つ。
我ながら、少しジジむさい感じがしないでもないが、気持ちは文字通り、晴れ晴れ!大きく深呼吸をして、さらに歩くこと小一時間…。やけに朝飯が美味かった。
さて、いよいよ今日12日、九州新幹線・鹿児島ルートが全線開通するそうである。何はともあれメデタイ限りだが、島原半島にとっては熊本駅で下車する客をどう誘導できるかに、観光業の浮沈がかかる。
関西から熊本までは約3時間。さらに島原に足を延ばせば、計4時間強。6月までは無料のシャトルバスも運行されるそうだが、そうした行政上の「特例措置」に甘えてばかりいても繁栄は覚束ない。
素人考え(思いつき)でしかないが、熊本や鹿児島にない島原半島の魅力をこの際、多方面から「再検証」してみる必要があろう。
端的に言えば、地勢的な特徴であり、歴史であり、風土である。もちろんこの中には、(郷土)料理も含まれる。
遠く離れた鹿児島の地はさて置くとして、熊本は「指呼の間」のような近さである。熊本から見れば、島原半島は西方海上の先にあり、山の端に夕陽が沈む対岸である。
一方、島原半島から眺める熊本は、朝の散歩でも明らかなように「日いずる大地」であり、背後には大阿蘇が控えている。言葉も食文化も似ているようで、その実は微妙に異なっているから面白い。
例えば、魚の「カサゴ」のことを島原では「アラカブ」と言うのに対して、熊本では「ガラカブ」と呼ぶ。頑張る意の「ガマダス」は双方同じだ。
筆者が何より「違い」を実感しているのは「月の出」のこと。有明海を跨いで渡ってくる月明かりこそ、島原でしか味わえない風情の極みであろう。さあ、開通を機に、みんなで「島原フィルター」を通した観察眼を磨きましょう!
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