2011/09/22

やさしくなれる方法?…自分が出来ないことを知る

前回の茂木さんの話はセミナー全体のコーディネーター役として、いわゆる〃方向付け〃を狙ったものだったが、自身の専門分野である「脳科学」の講演も行われた。タイトルは『脳と環境』。

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先の民主党代表選では、「田中角栄さん云々…」から始まった馬淵澄夫さんの演説が一番評判が良かったのに、票は伸びなかった。残念ながら、これが今の政界の現実だ。

また、小沢一郎さんの演説は「そのまま英訳できるほど素晴らしい!」とニューヨークタイムズの記者が褒めているが、やっぱりあの〃悪代官顔〃で損をしているのかな…。

友人の白洲信哉(白洲次郎の孫)も嘆いていた。やはり日本には「プリンシプル」(原理原則)は根付かないのだろうか、と。

記者クラブの問題で言うと、小渕恵三総理の時代に一度、加盟社以外にも開放するという動きがあったが、内閣記者会につぶされた経緯がある。

最近では、小沢さんがその方向で頑張っているようだが、まだまだNETの世界にとどまっている。

今度の東日本大震災にしても、パターナリズムと言うか、「政府や東電は絶対に間違わない」という硬直化した考え方が問題をややこしくしている。要するに、国民が国離れできていない証拠だ。

ただ、こう言っては何だが、それらは〃前提〃が整っていないというだけの話で、特段、誰も悪意をもってそうしているのではない。単純にその〃能力〃がないということだ。

だいたい日本の大学全体がガラパゴス化していて、まったくもって「研究機関」の呈をなしていない。東大もダメ。唯一、立命館大学のAPUのみが存在価値がある。

もっと実情をあけすけに言うなら、日本の大学のほとんどの教授がもう目一杯の状態で、記者は「政策」でなく「政局」にばかり喜んで記事を書く。

色々と求めてみても、子どもに「勉強しなさい」と無理強いするようなもの。言われたからといって、子どもたちが勉強するわけがないでしょう!

私は現在48歳。今はこう肥っているが、昔は腹が幾筋にもタテに割れていた(笑い)。風貌的には作家の椎名誠さんに似ていると思う(さらなる笑い)。

そこで、昔のように再び筋肉を鍛え上げようと思って、友人の黛まどかさん(俳人)を介して、ご本人に確認してみたら、どんなに酒を飲んでも、腹筋とスクワット200回だけは毎晩欠かさないそうだ。

これなんかもう私にはもう土台無理な話。誰からどんなに言われたって、出来ないものは出来ない、のだから。

ただ人間は、やろうと思っていても〃出来ないこと〃を思い出せば、他人にやさしくなれるから不思議だよね。

-つづく-