2011/10/14

速度は控えめに…ブレーキなし自転車って?

お笑い系のタレントがブレーキの付いていない自転車に乗っていて摘発され話題となったが、このところ自転車にまつわる〃笑えない話〃が続いている。それはもう全国的な傾向のようで、先日もワイドショーの中で仰々しく取り上げられていた。

件のブレーキなし自転車は競技用で「ピスト」と言うらしいが、読者の皆様は昔の自転車のブレーキ仕様を覚えておいでだろうか?確か、それは「コシタ」とか呼んでいたのではなかったか?

たぶん、漢字で書けば「股下」だろう。その手の自転車のペダル軸は前にしか回らず、逆回しをすることが、すなわちブレーキをかけることであった。幼心にそう記憶している。

補助輪付きの子供用の自転車が一般に普及してきたのはいつ頃からだろう?少なくとも筆者の少年時代(昭和30年代)には余り見かけなかった。

したがって、「自転車乗り」をマスターしようと思ったら、端からゴツイ造りの大人用に挑んでいくしかなかった。まずは片足をペダルの上に置いて、残りの足で地面を蹴って先に進むことから始まった。

乗れるようになったら何でもないことでも、習い始めは殊更に難しく感じられ、何度ぶつかり、幾度転んだことか。そして、次なるステージがいわゆる「三角乗り」だ。

これが自由にこなせるようなれば、後はもうシメタもの。つまり、この段階で多くの挑戦者たちは「バランスのコツ」をつかんでいたのである。

その後しばらくして高度経済成長の煽りからか、田舎にもサイクリング自転車ブームがやって来た。いわゆる「ドロップハンドル」というやつだ。仲間内での一番人気はブリヂストン。次いでミヤタ、ナショナルといったところだった。

筆者が買ってもらったのはナショナル製。「どうしてテレビの会社が自転車まで造っているのだろう?」と、当時はとても不思議に思っていた。

ただ、1つだけ自転車屋のオジサンから騙されていたことを後に気付く。それは「サドルを上げれば、その分脚も長くなる」という真っ赤も真っ赤、何の根拠もない大嘘であった。

まあ、この齢にもなったのだから、そんなことはどうでもよい。問題は、最近世間を騒がせている乗り手の「マナー」である。

都会地ほどの夥しい台数ではないにしても、島原市内でも時間帯によっては学生らが徒党を組んで一斉に乗り込んでくる、何とも危なっかしいシーンを見かけることがある。

また、クルマを運転していれば良く分かるが、とかくに自転車の場合は、勝手気ままなハンドルさばきをしている人が多いようにも思う。

スピードは控えめに!ブレーキは早めに!お互い〃痛い目〃に遭わないよう、普段から注意をいたしましょうね!!