平穏無事な今こそ!…〃原点〃に戻った街づくり
季節の移ろいを知るのに、いつしか飲料の自販機を〃目安〃にしている自分がいる。気付いてみたらいつの間にか〃ホット〃のお出ましだ。
出張帰りの昨夕は季節外れの〃雷雨〃に見舞われ、「ハテどうしたことやら…」と面食らってしまったが、一夜明けたら秋特有の青空が広がっている。
そんな中、全国から多くの校友が集まる島原高校の同窓会やツーデーマーチなどの催しが賑々しく開かれることは、誠にもって慶賀にたえない。何と言っても「自慢の古里」「美しいしまばら」である。
さて、そんな長閑な秋の一日、そして土曜日だが、ポケットの小銭をはたいて買い求めたコーヒー(ホット)の味がどうにもいただけない。
きっと〃寒さ〃が足りないせいだ。やはり飲み口から〃湯気〃が立ち上るようではないと、テレビCMでやっているような〃くつろぎ感〃は醸し出せないのか…。
何によらず〃雰囲気〃は大事だ。明治維新の英傑を数多く輩出した薩摩や長州などに出向くと、つい我が身の至らなさは忘れてしまって、知らぬ間に〃国を思う気持ち〃になっているから不思議だ。
観光客は何を求めてこの島原半島にやって来るのだろう?湧水、温泉、歴史、城下町の風情、人情、美味しい食べ物…。ふだん我々が気付かずに見過ごしていることが周囲にはゴマンとあるはずだ。
それら一つひとつを解きほぐし、全体としての〃調和〃を図っていくことに〃我々の未来〃は託されているような気もする。
不平・不満をいくら言ってもきりがない。いま出来ることは何なのか?どこのどの部分が街の魅力として欠けているのか?探そうと思えば〃ヒント〃なるものがそこかしこに散らばっているはずだ。
海(船上)から島原半島を眺めると、実に美しい形をしている。さらに空から見れば、その思いはより一層強まるはずだ。
鹿児島出張の際に持ち帰ってきた現地の「観光ガイド」の表紙を改めて見て驚いた。そこに写っているのは「桜島」だが、ナント島原半島と瓜二つではないか!
細部まで目をやれば、違っているのは明らかだが、ちょっと見だけでは本当に判らない。桜島はいまも噴煙を上げ、市内あちこちにアノ懐かしい「降灰袋」が積まれていた。
20年前、雲仙・普賢岳の噴火災害当時のことを想えば、まさしく〃今昔の感〃もするが、平穏無事である今こそ〃原点〃に立ち返って本来の街づくりを考えるべきである。
と、ここまで書き上げて、残りの冷え切った、まず~いコーヒーを飲み干した。島原半島の各種振興策もこんな味わいにならぬよう、心から願う。
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