2011/12/01

下田さん3位入賞!!…体長35センチでも〃金魚

改めて思うところでもあるが、世の中は簡単な事柄でも何と知らないことばかりか!例えば、「九州」という呼び名について―。

我々はふだんから「九州人」などと使っている。しかし、小学生の社会科の勉強ではないが、現在、九州地方に属しているのは7県。これに沖縄が加わって「九州・沖縄地方」と言ったり、あるいはまた関門海峡をまたいで山口が仲間入りすることもある。

そのこと自体に別段何の〃違和感〃もなければ、地理的な感覚からしても、すんなりと受け入れることが出来る。

で、改めて「九州」の構成要素について思いを巡らすと、明治維新時の「廃藩置県」(1871年)を機に、今の7県体制になったのは周知の事実である。

ボンクラ頭で考えてみた。まず、我が長崎は佐賀とともに「肥前」の国(≒州)であった。その流れでいけば、熊本が「肥後」で、大分が「豊後」。さらにこれに連なる「豊前」(大分~北九州)があって、「筑前」「筑後」(福岡)と続く。

南に下ると、宮崎が「日向」で、鹿児島が「薩摩」。アレレ、みんな足してもまだ8つしかない?と思って調べてみたら、「大隅」が抜けていた。

この点、四国は実に分かりやすい。そのまんま高知、愛媛、香川、徳島の4県である。考えてみればきりがないが、日本列島の真ん中でもないのに「中国地方」とはこれ如何に?

相も変わらずのバカ話で〃行数稼ぎ〃をしてしまったが、「金魚」だってそうだ。通常、我々が抱く金魚のイメージは、夜市の露店等で掬い上げてはすぐに死なせてしまう、あの小さな淡水魚のこと。

ところが、ところが、一口に「金魚」と言えども、体長35㌢にも達する〃超大物〃が存在していることを初めて知った。

所は国見町土黒の「さぬき茶屋」。先月27日に開かれた本年度の「九州ジャンボ獅子頭品評会」で、実際にこの眼で確認したので間違いない!

残念ながら、デジカメが電池切れだったので撮影出来なかったが、本当にとても金魚とは思えないほどの堂々たる〃体格〃をしているのだ。

今からもう10年以上も前、博多の炉端焼きの店で、カウンターの片隅に置いてある水槽を眺めて「金魚の活き造り」を所望した無体なご仁も居たが、恐らくこの〃事実〃を知れば口をつぐんでしまうことだろう。

金魚に限らず、魚は〃無口〃である。人の趣味趣向は数々あれど、観賞用の魚を飼っている人はきっと、この物言わぬ、美しい姿態を持った生物が愛おしくて堪らないのだろう。

品評結果を紹介する余裕はないが、初めて出品したマルデンビル社長の下田邦臣さんが見事3席に入ったそうだ。無口な下田さんは今、静かにその歓びを噛みしめている。