2012/01/17

阪神大震災から17年…的違いの兵庫県知事発言

17日、ことし初めての倫理法人会モーニングセミナー。会場、南風楼。前夜も同会場で関連の会議だったから、心ならずも「南風楼の子ども」になったような気分だ。

しかも、今日の夜もある御祝いの席が南風楼で開かれる。こうまで続くと、田浦新社長には表彰を受けたいくらいだが、いつ行っても姿を見せない。会えば〃小言〃ばかり言うから、筆者を避けているのか?

昨年秋の話で恐縮だが、CATV業界の集まりが千葉県であって、その時同席した元三菱商事のお偉いさんが筆者が島原から来たということを知って、親しく話かけてこられた。

聞けば、もう何十年も前に高校(早稲田高等学院)の修学旅行で南風楼に泊まったことがあり、その際受けた大先輩、宮崎康平さんの歓迎ぶりが忘れられない、と。

続けてこうも話しておられた。「確か3泊4日の日程で九州をぐるりと回ったのだが、今でも残っているのは南風楼だけ」と。

何によらず、世の変遷は留まらない。場所によっては、10年と言わず5年もすれば、街の様相は一変してしまう。企業もしかり。いま殷賑(いんしん)を極めている会社が未来永劫続いていくとは限らない。

今年のNHK大河ドラマの主役はご存じ平家の総帥『平清盛』だ。初回、2回目とも視聴率は余りパッとしないようだが、個人的にはなかなかに面白く拝見させていただいている。

その一方で、これからドラマの主舞台となっていくであろう兵庫県の知事さんが「画面が汚い」「観光に影響がある」などと局側に〃苦言〃を呈したことが話題となっている。

報道によれば、同県には約300件のクレームが寄せられたそうだが、ひょっとしたらこの知事さんは「デジタル(ハイビジョン)放送だろう。もっと綺麗に映さんか!」と言いたいのかも知れない。

実は、筆者も一昨年の『龍馬伝』の時に同じような印象を抱いていて、NHKの関係者に素朴な疑問をぶつけたことがある。答えはいとも簡単。「演出者の意図ですから」と軽くいなされた。

聞いた話だが、最近のテレビドラマの作り方はいたって映画の手法と似かよってきているのだそうだ。逆もまた真なりで、テレビ界出身の映画監督も増えてきているのだとか。

まあ、観る方としては映画であれ、テレビであれ、娯楽作品である以上、〈面白ければ〉文句はあるまい。ただ、〈時代考証〉だけはしっかりとしていただきたいものだ。

ところで、今日17日で阪神大震災(平成7年)から丸17年が過ぎた。あの時受けたショックも大きかったが、大多数の国民にとっては、昨年の東日本大震災の方の衝撃がそれ以上だろう。

願わくば、同県知事には、ドラマの出来云々なんかより、『平家物語』を地でいくような情感溢れるお話をしていただきたかった。