2012/01/26

首を傾(かし)げる変な癖…元気溌剌(はつらつ)!!鐘ヶ江元市長

〈街角で偶然に出会った とてもとても遠い日 ほんの少し首をかしげて 微笑む癖覚えていました♪〉

マルチな才能で一世を風靡した小椋佳さんが情感たっぷりに歌い上げた『時』という作品は、今でも大好きで時々口ずさんでいる。

普通に考えれば、この場面で〈首をかしげて〉いるのは可愛らしい女の子と相場は決まっている。それが貧相な中年男だったとすれば…?

数日前に訪れた他局の完成後間もないスタジオで、実際にモニター画面に映っている自分の顔をマジマジと見つめた。

「違う!これは俺じゃない!」。心の中ではそう叫びたかったが、他にカメラの前に座っているのは誰も居ない。だとすれば、紛れもなく自分の今の姿なのだ。

何と言うくたびれようだろうか。超早起きで駆け付けて来たため、ヒゲも剃っていない。それに突発性の花粉症のせいで鼻水が止まらない…。

アナログの時代ならまだしも、鮮明さが売りのデジタルともなれば、もう隠しおおせようもない。暗澹たる気分で再びモニターに目をやった。

そして、次なる〃異変〃に気付いて、さらに愕然ときた。首から上のデカイ顔の部分が完全に左に傾いているのだ。

別段、意識してそうやっているわけではないが、何度見ても真っ直ぐではない。修整を図るべく、右へ重心を傾けるが、どうしても〃違和感〃が残る。

寄る年波によるシワや白髪などの〃変化〃は仕方ないにしても、世の中には幾つになっても背筋がピーンと伸びて、カクシャクとした雰囲気をたたえられている方がいるものだ。

さしずめ、元島原市長の鐘ヶ江管一さんなどはその〃部類〃だろう。今年に入って各種新年会場でご一緒させて頂いているが、いつ見ても姿勢がよろしいのには驚き入ってしまう。

背筋どころか指先まで〃気合い〃が存分に行き渡っている感じなのだ。一時期は少し体調をくずされているご様子で心配していたが、最近は日本酒(熱燗)の杯もグビグビと―。

まず驚いたのは、島原青年会議所新年会(南風楼)での締めのご挨拶。直立不動の姿勢で万歳三唱の音頭をとられ、後輩達に気合いを伝授された。

続いては、島原食販の新年会(南風楼)。ご自身が確か同社の監査役をされているので、主催者側のスタッフの一員として法被姿で接待役に徹せられていた。

昨晩の田代則春先生を囲む会(九十九ホテル)での祝辞にも舌を巻いた。市長時代の颯爽とした振る舞いぶりとはまた一味違う、一本気な男の生き様が如実に滲み出ていた。

筆者もそろそろ〈首をかしげる癖〉を止めないと、真っ直ぐに生き抜けないのかも…。鐘ヶ江市長さん、今後も引き続きご指南のほどを!