加藤県議、朗々と歌う…政治家としての〃大義〃を!!
所用のついでに…と言っては失礼だが、昨27日午後、県議会一般質問を傍聴させていただいた。幾度か事務局には取材のため伺ったことはあるが、傍聴体験は初めてだ。
開会前、無人の受付コーナーをすり抜けて端っこの方に鎮座していたら、事務局員が追い掛けて来て「所属と名前等を書け」という。書き終えたら「写真は撮るか?」と訊かれたので、「一応…」と答えたら、「なら腕章を」と差し出された。
かくしてドキドキのうちに〃初体験〃は始まったわけだが、もっとビックリしたのは、登壇者の加藤寛治議員(島原市選出)が突然、歌い出したこと。
曲名は与謝野鉄幹作『人を恋うる歌』―。〈妻をめとらば 才たけて みめ美わしく 情けあり 友を選ばば書を読みて 六分(りくぶ)の侠気 四分の熱…♪〉
周囲が唖然として見守る中、ひとしきり朗々とした歌声が議場に響き渡った。言うなら、これが〃前座〃であった。
「一体、加藤先生は何を言いたいのだろう?」。筆者に限らず、知事も県の幹部職員も、また議員仲間までも、恐らくそう感じていたに違いない。
皆の注目が一点に集まる中、本人は平然と落ち着き払った口調で「人(政治家)としての大義」を懇々と説いた。事ここに至ってはじめて、歌唱の意図が判明した次第。
中身については、28日付けの長崎新聞『傍聴席』欄に手際よくまとめてあるので、ご参照のほどを!
この日、加藤議員が通告した質問の柱は①県政一般②第一次産業の振興策③道州制―の三項目。それぞれに〃情理〃を極めた内容で聞き応えがあったし、県側の答弁も真摯で、それなりに洗練されていた、と思う。
印象に残るやり取りも多かったが、筆者が個人的に面白いと思ったのは、新たな農業形態としていま注目を集めている「6次産業」についての解釈。
加藤議員曰く―「1+2+3=6ではない。1×2×3=6で考えるなら、1次産業が0になるようなら、数式から言っても全てがパーではないか?」。
返す刀で、地球の砂漠化が年間で日本の全耕作面積(465万ヘクタール)を上回る500万ヘクタールものペースで進んでいる実態を取り上げ、次のように語った―。
「せめて食糧自給率は、8割(腹8分目)は確保しなければ、大変な事になる!」と、TPP問題も絡めて農業施策のさらなる拡充を迫った。
紙幅とメモ能力の都合でこれ以上の紹介は難しいが、この日の午前中に登壇した、同じく島原市選出の楠大典議員の一般質問も合わせてインターネットの録画中継で傍聴できるので、是非そちらのご視聴も!
と言うことで、「もっと知りたい県議会」のアドレスを記して本稿を閉じる。
http://www.pref.nagasaki.jp/gikai/
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