2012/03/09

越後で島原を実感!!…ラジオが果たす防災上の役割

「一週間のご無沙汰でした」―。名司会者だった玉置宏さんがご存命なら、にこやかにそう喋り始めるところだろうが、新潟~東京~福岡と間断なく出張が続いて、先週末からちょうど一週間もサボってしまった。

いやはや面目もない…。原因は携帯用のパソコンを車の中に忘れてしまったことによる。十分な用意もせず、バタバタ慌てて出発してしまった結果がこれだ。

勿論、気にはかかっていたが、と言って「手書き」というスタイルは何となく面倒臭く思えて、つい一番安易な道を選んでしまったという次第だ。

ただ、言い訳がましいが、決して遊んでいたわけではない。それぞれに重要な会議をこなし、島原を代表したつもりで発言もしてきた。もちろん、現地のお酒も存分に堪能してきた。

新潟は言わずと知れた「酒どころ」。筆者が訪ねた中越地区は、「久保田」をはじめ「八海山」「吉乃川」…など日本を代表する銘酒の宝庫だ。

懇親会場に並べられたそれらのラベルを眺めながら、「さてどれから頂こうか」などと舌なめずりをしている間にも、「よくぞ九州・島原から!」と歓迎の名刺交換が続いた。

中に、先ほどのシンポジウムで司会進行役を務めていた、見るからに「雪国美人」のうら若き女性が。名刺を見ると、「上越FM」でディスクジョッキーをしている方だ。

「実は、私の父が島原の出身なんです。島原高校を卒業しています。ですから、懐かしくって!」と、屈託のない笑顔のシャワー攻撃。

もう、こうなったら銘酒どころではない。「ヘー、そうなんですか!」と調子に乗って色々と話を聞き出したが、プライバシーの問題もあるので、この件はいずれまた折を見て。

話が相前後してしまったが、筆者が参加したのは新潟県内のコミュニティエフエムラジオ局(CFM)10社が主催した、防災シンポジウム。

会場となったホテルには北海道から九州までのCFMの経営者や総務省、自治体、学者、マスコミなど多数が集まり、「中越、中越沖、東日本の震災時にラジオが果たした役割、問題点」などについて活発に意見を交わした。

機会があったら、少し整理をした上でご報告するつもりだが、懇親会で出会った方の中で面白かったのは、斯界の第一人者として知られる上智大学教授の音好宏さん。

聞けば、奥様が大村市の出身だそうで、時々里帰りしてはとても手荒い歓待を受けている、という。それと、もう一方。

こちらはTBSでパリ支局長などを歴任していた関西大学客員教授の市村元さん。モスクワ支局長だった田近東吾さん(島原市出身)とは無二の親友だとか。

遥か越後の地で、長崎&島原をしみじみと実感した夜であった。