2012/03/15

環境問題を考える!?…「視察研修ツアー」に参加

〈環境〉という言葉がいつの時代から人口に膾炙(かいしゃ)したのか知らないが、今の世はおしなべてそれを意味する「エコ・エコ・エコ…」の大行列だ。何故、人々や社会はこれほどまでに血眼になって〈環境〉問題に取り組まないといけないのだろう…。不思議と言えば、不思議だ。

こんな言い方をすれば、「我利我利の利益追求人間」といった烙印を押されてしまいそうだが、それならもっと裕福であってしかるべきだが、飲み代を除けば、日々の暮らしぶりはいたってつましいものだ。

そんな複雑な思いを抱きつつ、島原商工会議所環境委員会(松尾錦二委員長)が主催された視察研修ツアーなるものに、12日~13日の2日間の日程で参加してきた。行く先は鹿児島県。

最初に訪れたのは、九州自動車道・栗野ICからほど近い「丸池湧水」。霧島山麓に位置する小さな田舎町だが、日量6万トンもの清冽な湧き水は〃お見事〃の一言。我が島原の白土湖周辺も近年は行政関係者のご尽力で年毎に整備が進んでいるようだが、ここと比べると「まだまだ道遠し…」の感は否めない。

続く訪問先は九州本土西南端、南さつま市笠沙(かささ)町にある「野間ウィンドパーク」。九州電力が高さ30メートル~45メートルの10基のプロペラ型装置で、最大3千キロワット(1千世帯分)の風力発電に挑んでいる施設だ。

この日は天候こそ晴れていたものの時おり強風に見舞われ、参加者一同、自然の脅威と科学技術力の〃融合〃に、未来への可能性を感じ取っていた模様だ。

宿泊先は、湾を挟んで対岸にある第三セクターの施設。その名を「笠沙恵比(えび)壽(す)」と称し、館内至る所に、九州新幹線をデザインしたことで知られる水戸岡鋭治氏の〃配慮〃が行き届いていた。

一夜明けさらに驚いたのは、すぐ脇の桟橋に、あの今給(いまきい)黎(れ)教子(きょうこ)さんが単独無寄港世界一周(278日間)を果たしたヨット「海連」(全長10.64メートル、全幅3.5メートル)が係留されていたこと。今給黎さんは近くの吹上町で生まれ、小学時代まで南さつま市で育った、という。今から20年以上も前の快挙だが〃薩摩おごじょ〃の肝っ玉の太さに、改めてひれ伏した次第。

最後に視察したのは薩摩川内市の中越パルプ工場。約300人の従業員を抱える誘致企業(昭和29年)だそうだが、完璧なまでの安全対策と環境への配慮に誰もが唸った。

帰途は国道3号線伝いのルートで、阿久根~出水を通って、急な用事でツアーに参加できなかった㈱福栄会長、福崎理智子さんのご実家「亀萬酒造」(熊本県津奈木町)で休憩。

ふだん日本酒は飲まないが、何か買わないと福ちゃん社長から怒られると思って、奮発して大吟醸酒を「珍珠」を買った。ただ、後で思ったが、ダイエット中の身には純米焼酎「兎鶴亀」(とにかく(・・・・)かめ(・・))の方が良かったか…。

-つづく-