2012/06/06

扇風機付きシャツ!?…話題のスーパークールビズ

九州南部が梅雨入り(4日)したそうだから、島原半島を含む九州北部ももう間もなくだろう。そんな想いを抱かせる夜来の雨音を聞きながら、今朝は遅くに目覚めた。

この季節、アジサイの花が綺麗だ。ただし、それには〝条件〟がある。雨の滴(しずく)が垂れていないと、その魅力は半減してしまう。裏を返せば、アジサイに太陽は似合わない、と勝手に思っている。

二十四節気によれば、旧暦5月のこの頃を「芒種」(ぼうしゅ)と呼ぶのだそうだ。「芒」(「のぎ」と読む)とは、イネの外殻に付いている針状の突起のこと。

要するに、稲作を中心とした農耕民族国家である日本においては、昔から、入梅のこの時節に合わせて種もみが蒔かれてきた。そう、間もなく田植えのシーズンだ。

ところで、今年の夏は一体どうなるのだろう?原発再稼働云々の問題もあって、「節電」の必要性が随所で説かれているようだが、実際に迎えてみないと分かるはずもあるまい。

いくら〝精度〟が上がったと言っても、結局のところ、予報はあくまでも予報でしかない。その証拠に、外れたからと言って、気象庁が責任をとった話など聞いたことはない。

人間界に視線を移せば、一昨年並みの「酷暑」の到来を予想してか、早くも「クールビズ」(ファッション)の行方が話題をさらっている。

何でも、最近の流行りは「スーパークールビズ」というふれこみで、扇風機付きのワイシャツまで売り出されているそうだから、驚きを通り越してほとほと呆れてしまう。

それがどれくらいの「クールダウン効果」を生み出すことか予想はつきかねるが、実際に「炎熱地獄」を幾度も体験した身にとっては、「焼け石に水」ほどしかあるまい、と想う。

その「炎熱地獄」は着ぐるみの内部に確かに存在している。弊社のマスコットキャラクターとして子供たちにも人気の高い「もっぱら君」の中に入れば、真冬でも汗が滴り落ちること請け合いだ。確実に3キロは痩せる。

ついでに、少しだけ内部の説明をすれば、頭上の部分に、実は小型の扇風機(電池式ファン)が設置されている。ところが、いざ被ってみれば、それが単なる〝気休め〟にしか過ぎないことが即座に判明する。

もっとも、前述の「スーパークールビズ」は着ぐるみ外の話だから、状況は随分と違うのだろう。しかし、そこまでして涼むより、もっとメリハリを付けた情緒的な手法だってあるはず。

四季があって湿度が高いというのが日本本来の気候の特性。ならば、金儲けのために下手なアイデアを凝らすより、季節の移ろいをじっくりと味わいつつ、澄ました表情でやり過ごしたいものだ。まあ、出来ればの話だが…。