2012/08/26

マナー向上の選手たち…間もなく〝台風シーズン〟

「二十四節気」で言うところの「処暑」(8月23日頃)が過ぎ、なるほど朝晩はしのぎやすくなってきた。ただ、昼間の日射しの強さは相変わらずだ。

そんな中、「宅島建設杯ジュニア・ユースサッカー選手権大会」が25日、華々しく開幕した。今年は20回目の記念大会で、例年以上に熱い戦いが期待されている。

筆者も後援関係者の一人として、開会式には毎回参加させていただいているが、年を追うごとに選手たちのマナーの向上が全般的に感じられるようになった。

嬉しいことだ。やはり何でもそうだが、試合に強いだけではダメ。もちろん〝勝負事〟だから勝つに越すことはないが、そこに〝礼節〟が伴わない勝利などいかほどの価値があろう。

その点、開会式直前に廊下ですれ違った黄色いユニフォームの選手たちの誠意のこもった挨拶ぶりには、ほとほと感心した。

すでに相手の姿が見えた時点で立ち止まって深々とお辞儀をし、清々しい笑顔で「おはようございます」と元気な挨拶。思わず「頑張れよ!」と声を掛けたくなった。

総勢112チーム・2500人。これから長丁場の戦いとなるが、どうかフェアプレーに徹して、自らの人生の記憶に鮮明に残るような、意義深い大会とならんことを!

さて、「処暑」が過ぎれば、いよいよ本格的な「秋」だ。毎回、同じような文脈で恐縮することしきりだが、同時にこの季節は「台風シーズン」とも重なり合う。

「立春」から数えて210日目に当たる9月1日頃(今年は8月31日)は「二百十日」(にひゃくとうか)と呼ばれ、農家にとっては〝厄日〟の1つでもある。

また、大正12年(1923)に発生した「関東大震災」にちなんで、9月1日は「防災の日」として昭和35年(1960)に閣議で制定されている。

一説によると、「関東大震災」 での死者・行方不明者は約14万人。 全壊・全焼家屋は57万戸と言われている。

それから40年近くが経過するまで、なぜ「防災の日」が制定されなかったのか素朴な疑問が残るところだが、やはり「人間は忘れる動物である」という動かぬ証拠であろう。

結局、制定への直接的な引き金となったのは、昭和34年(1959)の「伊勢湾台風」(9月26日、死者・行方不明者5000人)だった。

最近は気象予報の技術も格段に進歩しており、かつてより被害の拡大を未然に防ぐ可能性は高くなった、と言える。

ただ、「油断」だけは絶対に禁物だ。天変地異は突然、それこそ「挨拶なし」に襲ってくることを、大会関係者ならずとも、ゆめゆめお忘れになりませぬように!