きばらんかい!商売人!…大谷さんの話に聴き惚れる
昨報に続き「会員大会」の話。個人的な思いで恐縮だが、今年は例年以上に盛り上がったように感じた。恐らくその理由は〝前段〟にある。
とにもかくにも先立って行われた「記念講演会」が素晴らしかったのだ。講師は元吉本興業プロデューサーで、現在は「㈲志縁塾」の代表取締役として各方面で〝大〟のつく活躍をしている大谷由里子女史(49)。
少しだけ経歴を探ると―。奈良県生まれで、父は開業医。京都ノートルダム女子大を卒業後、吉本興業入り。故・横山やすし氏などのマネージャーを務めた。以下、走り書きのメモを頼りに〝紙上再録〟を試みてみる。
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年配の皆さん方は異口同音に「最近の若者には夢やロマンがない」などと言われる。しかし、平成に入ってからの〝時代背景〟をよくよく考えてほしい。
生まれた時は「バブル崩壊」。「阪神大震災」と「サリン事件」の頃に小学生となり、「リーマンショック」の最中に大学入学。卒業まで漕ぎ着けたはいいが、今度は「東日本大震災」と。
こんな世相の中で「夢だ」「ロマンだ」と言われても、なかなか難しい注文でしょ!ただ、そうは言っても、今日は商工会議所会員の皆さんの集まりですから、少しは商売に役立つような話をしたい、と思います。〔ちなみに、演題は『きばらんかい!商売人!』だった〕
何をやるにしても「WANT」(願望)と「HOW」(熱意)がなかったら、成功しません。皆さんの中で「ランチェスター戦略」(一点突破全面展開の理論)をご存知の方はどれくらいおられますか?〔パラパラと何人かが挙手〕
吉本に入ってまず徹底的に叩き込まれたのは、「マネージャーの仕事は『戦術と戦略』」ということです。この理論を実践している企業には、「HIS」「花王」「セブンイレブン」などがありますが、何によらず、調子が良い時に色々と考えることが肝要です。
少し話は脱線しますが、皆さんの「他者への思いやり」のほどを検証しましょう。それぞれ右隣、左隣の人と手を結んで下さい。いいですか、まず、両手を挙げてみて下さい。〔ここまで何の支障もなし〕
それでは次に右手を挙げて下さい。〔ここで一斉に〝異変〟が生じる〕自分の右手を挙げようとしたら右隣の人の左手が自然とその動きを阻止してしまう。〔会場大爆笑〕
いいですか皆さん、人間なんて知らぬ間についつい〝自分中心〟の行動をとってしまう動物なんですよ。もっとも私の場合は、「横山やすし」という、とてつもなく〝自分に甘く他人に厳しい人間〟に仕えていましたから、身に沁みてよ~く分かります。本当に大変でした。 -つづく-
【訂正】昨報で吉永道子さんとあるのは、吉岡道子さんの誤りでした。
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