2012/11/01

何にでもある端境期…高いけどシクラメンを!!

何によらず「端境期」とは厄介なものだ。滅多に開くこともない広辞苑(第六版)によると、その元々の意味は「古米に代わって新米が市場に出回ろうとする時期」とのことだから、まさに今の季節を指す。

米の話はともかくとしても、目下の悩みは「花の植替え」である。丹精込めて育ててきた「日々草」がもはや寿命を迎え、そろそろ冬場の用意をしないといけないのだが、なかなかに苗の選定が難しい。

これまでは手頃な値段のパンジーやビオラで済ませてきたが、段々と欲が出てきて、それでは物足りなくなってきた。ズバリ好みを言えば、今年は何としてもシクラメンを植えたい、と願っている。

ところが、何軒か花屋さんを回ってみたが、ナント5倍から6倍の値札がついているではないか!?そこで、当たって砕けろ!とばかりに、恐る恐る経理担当者に〝ご意向〟を尋ねてみると、案の定「ダメです!」の一言で切って捨てられた。

しかし、そうは言われても、事務所前のプランターの花々は筆者の数少ない楽しみの1つ。毎朝出社の度に、また苦手な客が帰った後に、それを愛でては精神の均衡を保っているのだ。

引き下がってなるものか!と再び交渉に臨んだ。幾度か決裂しそうにもなったが、「ここで腹を立てては台無し…」と、少し大人になって「自腹半分出し」の妥協案を提示することに―。

すると、経理担当者もやっとこさで首を縦に振り、その線で落ち着いた。何となく損したような気がしないでもないが…。

ところで「端境期」と言えば、コメや花に限らずとも、何にでもある。人間だってきっとそうだ!

前号では女優の吉永小百合さんの話題を取り上げ、若さと美貌を保つ〝秘訣〟が毎日千㍍の水泳にあったと、宮崎和子先生からの受け売りでお茶を濁したが、吉永さんなんかは例外中の例外である。

ふつう年齢を重ねていけば、人間はみな等しく急ピッチで〝老化〟が進んでいくもの。かつてどんなに美形だったとしても、シワやシミ、それに白髪といった、加齢に伴う〝波状攻撃〟を食い止めることなどまず不可能だ。

「アンチ・エイジング」などと称して売られている化粧品などもあるようだが、どうせ眉唾ものに決まっている、と個人的には思っている。

ところが、その現象がいざ我が身に降りかかってくるとなると、やはり捨て置けないのが人情である。回りくどい言い方をして恐縮だが、どうもこのところ筆者の頭頂部の髪が薄くなってきているようだ。

第一発見者は家人。茶の間で転寝をしている筆者のツムジの部分を指でなぞりながら「間もなくですね!」と嗤いやがった。クソー、どなたか即効性のある育毛剤、ご存じありませんか?