2012/11/10

名は体を表さず?…イメージ台無しじゃないか!

何にでも例外はあるにせよ、「ミヨちゃん」のイメージは、「小さくて&可愛らしい女の子」とばかり思い込んでいたのだが…。

かつてドリフターズはこう歌っていた。「僕の可愛いミヨちゃんは 色が白くて小さくて 前髪たらした可愛い娘 あの娘は高校二年生♪」。

また、それより以前にもこんな童謡があった。「あのこはたあれ たれでしょね なんなんなつめのはなのした おにんぎょうさんと あそんでる かわいいみよ・・ちゃんじゃないでしょか♪」

昭和30年代初頭生まれの筆者の世代における「ミヨちゃん」の代表格は、誰が何と言おうと、女優の浅田美代子さんだ。

デビューの年は確か、筆者が高校2年の頃(昭和47年)。一世を風靡したTBSの人気ドラマ『時間ですよ』に登場し、調子外れの音程で『赤い風船』という歌をうたっていた。

かつては可愛らしいだけが取り柄だった「僕のミヨちゃん」も、結婚→離婚(お相手はフォーク界の大御所・吉田拓郎さん)という人生の洗礼を経たこともあってか、最近はなかなかの〝芸達者〟ぶりだ。

映画の代表作は、西田敏行さん(ハマちゃん)と息ピッタリの夫婦役を演じた『釣りバカ日誌』の賢婦人役。おっと!ここでの呼び名は「ミヨちゃん」ではなく「みち子さん」だった。

話が逸れまくってしまったが、何と言っても最近一番世間を騒がしている人物と言えば、ご存知!兵庫県尼崎市の連続変死事件の首謀者「角田美代子」(すみだ・みよこ)容疑者だ。

新聞や週刊誌上で入り乱れた〝相関図〟が表示されているが、余程念入りに読み込まなければ、事件の全容把握などまずもって不可能だろう。

名前は何の変哲もない「ミヨちゃん」なのに、どうすればああまで〝女王然〟として殺人の指令が次々と出せたのか、皆目見当もつかない。

しかも、仏様(遺体)をコンクリート詰めにして海中に投棄するなど、もう完全に常軌を逸している、としか言い様がない。

読者としては、今後の捜査の進展ぶりを見ていくしかないのだが、「洗脳」と言うには余りにもおぞましすぎる怪奇事件である。

その角田容疑者の顔写真が、一昨日の各紙に一斉に掲載されていた。それで見る限り、64歳という年齢に相応しい頬の垂れ下がった普通の婆さんである。

何が彼女の人生をして「狂気の沙汰へ」と走らせたのか?はたまた、周囲の人間はどうしてその「呪縛」から逃げ出せなかったのだろうか?

21世紀の今、世相は益々混迷の度を深めている。ただ、少なくとも「美代・・」の二文字が示すような綺麗な時代でないことだけは確かである。嗚呼「僕のミヨちゃん」の頃が懐かしい!