2012/12/15

50年経っても〝洟垂れ〟…悩ましいアレルギー性鼻炎

小学1年の頃の通知表に確かこう書かれていた。「勉強はともかくとして、ハナ(鼻水のこと)だけは何とかしようね」と。

担任はMさんという30代半ば(当時)の綺麗な女先生だった。綾小路きみまろ風に言えば「あれから50年…」だが、その悪癖は一向に改まっていない。

ただし、そうは言っても、洟の質自体は当時とは随分と異なっているはず。何せ食生活が激変している。昔は筆者に限らず、青洟を垂らした、薄汚いガキどもがごまんといた。

最近は違う。病院などで見かける風邪をひいた乳幼児は別として、鼻水を垂らしている姿などはとんと見かけなくなった。

筆者がまだ幼かった当時は、今のように携帯用ティッシュなどはまったく無く、トイレ兼用のチリ紙を折り曲げてポケットの中に突っ込んで登校していた。

ただ、それも時々忘れることが多く、必然的に上着の袖口で拭っていた。おかげで、袖口はカパカパ。今思うに、M先生の所見欄はそのことを言いたかったのだろう。

さて、自らの病状を敢えて暴露するようだが、実は5年ほど前から「アレルギー性鼻炎」を患っていて、季節を問わず鼻水(青洟ではない!)とクシャミに悩まされている。

春先のスギ花粉も困ったものだが、冬場で悩ましいのは、「風邪」だか「花粉症」によるものなのか、ハッキリとした区別が付かないこと。

ここ数日、その兆候が続いている。最初のうちは、てっきり風邪のせいとばかり思い込んで市販の薬を飲んでいたのだが、どうにも治らない。

仕方がないので、今朝から「鼻炎用」に切り替えた。するとどうだろう、服用後2時間余で嘘みたいにピタッと鼻水が止まるではないか!

「シメシメ…」と思って、手元の手鏡で、鼻腔の奥深くの形状をつぶさに観察してみた。

確かに鼻水は止まっている。しかし、それより何より、無数の鼻毛の中に白いもの(白髪?)がやけに目立つではないか!

短いものは仕方がないのでそのままにして、ピ~ンと伸びた〝大物〟だけを狙い撃ちするが、失敗することも度々。

そこで机の抽斗(ひきだし)から取り出したのが、乾電池式の「鼻毛カッター」。誰かの結婚式の折にもらった「引出物ギフト」で取り寄せたものだ。

切れる!切れる!5分もすると、手入れのよく行き届いたゴルフ場のグリーンのように鼻腔内はスッキリとなった。

ところが、である。そうこうしているうちに、透明色(?)の液体が一筋、ダラリと奥から顔をのぞかせてきた。

しまった!と思ったが、時すでに遅し。どのような形状であれ、鼻毛の果たす役割は大きいのである。嗚呼、またクシャミが出てきた。