辛い境遇の〝ムコ殿〟…なぁ~んとも思ちょらん!?
このところ選挙関連で「堅苦しい話」ばかりが続いているようなので、今日は「軟ネタ」を―。と言っても、ご多分にもれず9日に投開票が行われた島原市長選での一コマから。
我が家の家族5人が墓参りを済ませて投票場となっている市民課ロビーを訪ねたのは、午後の1時を過ぎたあたりだったろうか。
まず筆者が投票を済ませて後の4人を待っていると、顔見知りの立会人がニヤニヤしながらヒソヒソ声で尋ねてこられた。
最初のうちは何のことだか聞き取れなかったが、よくよく耳を澄ませているうちに、その意図が判って独りで大爆笑。立会人はこう問われたのだった。
「新聞で時々あなたが書いている意地悪な母親って、あの方?」。筆者はすかさず応じた。「そう一番左のコーナーでいま書いているのが鬼婆で、その隣にいるふっくらしたのが実の娘の鬼嫁なんですよ」と。
よもや聞こえはしまいと思っていたが、さすがに〝悪口〟だけには耳聡い性質のようで、クルリと踵(きびす)を返して、「もう勝手なことばかり書かれて迷惑しているんですよ、私たちも」と、ものの見事に一本取られてしまった。
その日、「罰」として筆者に課せられたのは「昼飯代」。しぶしぶ立ち寄った焼き肉屋さんでの支払いは全額筆者に回ってきた。まったくもって「口(筆?)は災いの元である」と実感した次第。
ところで、どういう編成の悪戯だか知れないが、現在、BS朝日というチャンネルでは、昼間に『市長はムコ殿』という番組を流している(再放送)。
タイトルからも類推出来るように、ストーリーは、入り婿が市長だった岳父の突然の死去によって、思いもよらなかった「市長選」に担ぎ出されるというドタバタ喜劇だ。
主演は里佳子(タレント・女優)の元ダンナの渡部篤郎。義母役を市毛良枝が務め、気の強い嫁を黒谷友香が演じている。
劇中、渡部は気の弱い「ムコ殿」を見事に演じ切っており、何だか身につまされる思いで、昼飯で帰った時などにチラチラと画面を眺めている。
とそこに、雲仙市長選に金澤秀三郎県議が出馬するというニュースが飛び込んできた。別段、驚きはしなかったものの、ほんの冗談のつもりで「他所の人はよかね~。自由に選挙に出られて」と口走ったら、案の定、傍らの鬼コンビから〝口撃〟の矢が一斉に放たれた。
「あんたも雲仙市(生まれ故郷)に戻ってから出馬すればよかとん。どがん?」と。さすがに温厚篤実な筆者もこの時ばかりは堪りかねて、声を大にして、こう反論した。「おいば何て思とっとか~!」。
と、件の母娘コンビは身じろぎもせず、互いの顔を見合わせながらこう冷静に返してきた。「なぁ~んとも思ちょらんよ」。〝筆者完敗〟の瞬間であった。
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